第18話 千堂の力 後編
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襲撃者達はショッカーの支配に反対するレジスタンス組織、アンチショッカー同盟の人間だった。
同組織は先のショッカー警察による検挙で日本支部の幹部のアジトが強襲され、貴重な同志達が殺された。また南米ではアマゾン支部の武器製造工場が破壊されたという。そこでは銃器だけでなく闘争用のガイアメモリやアストロスイッチも製造していたために組織にとって大きな損失となってしまった。
このまま敗北続きでは世界各地に散らばる2号〜Jまでの仮面ライダー達やショッカーに不当に投獄されている仮面ライダーBLACK RXこと南光太郎様に会わせる顔がない。
そこで彼らはこの世界を訪れているという異世界の来賓を人質にとり、ショッカーにこれまでに逮捕された同志達や南光太郎様の解放を要求する計画を立案した。
異世界で『正義ヅラ』するショッカーにとって来賓の少女達の身に何かあったとなればこれからの『異世界征服』に甚大な影響を及ぼしてしまう。最悪、占領地で住民の反乱が起き、撤退を余儀なくされる事態になる。
それを防ぐ為ならどんな要求でも奴らは飲む。それが彼らの"ヨミ"だった。
この作戦は日本支部と東南アジア支部のの一部の幹部の独断であり、アンチショッカー同盟全体の意思ではない。
当然、仮面ライダー達が聞けば「何の罪もない異世界の少女を利用するなんて…ゆ"る"さ"ん"!!」と怒りを顕にして嘆き悲しむだろうがショッカーに勝つためには手段を選んでられない。
これは自由を取り戻す為の聖戦なのだ。
「あの娘らはこれからどうするんですか?」
アジトである廃工場内で部下が襲撃部隊の隊長に尋ねた。
「ん?ああ、俺もよくは知らされてはないんだが、これから湾内に停泊しているフェリーに運び、そこから東南アジア支部のアジトに運ぶ手筈らしい……」
男達の密談は続く。
一方、レレイ達は後ろ手に縛られ、この廃工場の隅に寝転がされていた。ロウリィは未だにライアー・ドーパントによる精神支配を受けており、頼りにならない。3人の心は恐怖や焦燥感で覆い尽くされていた。逃げ出すことも考えたがすぐに諦めた。この廃工場内だけでも30人程の男達がいたからだ。
仮にこの拘束を解いて逃げたとしてもすぐに捕らえられ、今以上に酷い目に合うのは確実だった。
しばらくすると男達の内、数人が近づいて来た。
「手荒なまねしてごめんねー。でも君らがいればショッカーも下手な真似できないでしょ?」
「あとちょっとの辛抱だと思うからさぁ。耐えてくれるよね?俺らの要求をショッカーが飲んでさえくれれば大丈夫だから」
男達は一方的な会話は進む。
レレイは振り絞って声を出す。
「……私達なんかでショッカーは要求を飲んだりしない。あ
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