第三十六話
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たんじゃないの?」
ヤナギの葬儀はオーキド博士達の知り合いがひっそりと行ったらしい。
「時空に呑まれるはずが貴方に助けられ、最期は友人達に看取られた。本人が良かったなら良かったのよ」
母さんはそう言って台所で昼飯の食器を片付けている。
ちなみに今はワカバの家でだらけている。まぁ暇なんでな。
「食っちゃ寝食っちゃ寝してる暇があるならカントーでも行きなさいよ」
「充電中や」
カンッ!!
「……返事は?」
「イエスサーッ!! ハナダの洞窟にでも行ってきますッ!!」
「ついでにイワヤマトンネルでフラッシュ使わずにシオンタウンに行きなさい」
「壁にぶつかるんですね、分かります」
ちなみに今の打撃音は母さんが包丁を俺の後ろにある壁に叩きつけた音な。
「しゃーない、散歩がてらにカントー行くか」
「はい、行ってらっしゃい。ルビサファはまだ先だしね」
俺は急いで準備を済まして、母さんに手を振られながら家を後にした。
「………」
ショウが旅立つと母親であるハルナはポケギアを取り出して誰かに電話をする。
『はいもしもし?』
「あ、エリカちゃん? ハルナだけど」
『ハルナさん、どうしたんですか?』
電話の相手はエリカであった。
「うちの息子、暇そうにしてたからカントーに送り出したわ」
『え?』
「まぁ私の手伝いはこれくらいだからね。後は頑張りなさいよ」
『ハルナさんッ!?』
電話でも分かるようにエリカはかなり慌てている。
「うかうかしてたらナツメちゃんやイブキちゃんがショウをかっさらうわよ」
『……ありがとうございます』
「いやいや、私も早く孫が見たいからね〜♪」
『ハルナさんッ!!』
「アッハハハ」
玄関先で笑うハルナであった。
「……しかし、家を出たのはええけどカントーの何処に行くかやな……」
俺はピジョットに乗りながらそう呟く。ハナダの洞窟なぁ……旧作みたいに門番ぽいのがおらんかったらええけどな。
「オツキミヤマで月の石でも見つけてみるか」
月の石は珍しいしな。
「そうなりゃぁ、早速オツキミヤマにでも行くか」
俺はオツキミヤマを目指した。
「……見つけますわよショウさん」
タマムシのジムで精神統一をしていたエリカはそう呟いた。
「……リーダー代理は私になりそうねぇ」
エリカを見ていたピクニックガールの女性はそう呟いたのであった。
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