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『曹徳の奮闘記』改訂版
特別編
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 魏、蜀、仲と三国の戦いとなった三国志は遂に魏と仲は赤壁にて決戦を挑む事になった。

「……遂に決戦ね」

 赤壁に整列する軍船の旗船に乗る曹操は対岸の仲を見て呟いた。

 仲も負けてはおらず、大量の軍船を揃えていた。

「ところで蜀の動きはどうなの?」

「それが……全く動く気配はありません。仲に同盟を断られましたから動かないと思われます」

 曹操の言葉に旬イクが答える。

「……ならいいわ。このまま仲との戦いに専念しましょう」

 曹操は諸将達が集まる軍儀でそう言った。




「……敵の魏軍は約百万。対する此方は何とかかき集めて約三十万……」

「……長門、何か案は無いか?」

 冥琳が長門に訪ねた。

「……一つだけある」

 上を見ていた長門は冥琳にそう言った。

「俺達が勝てる可能性は呉軍が仲に対して反乱をする事だ」

『ッ!?』

 長門の言葉に天幕にいた全員が驚いた。





「……それで今が反乱の機会だと踏んで反乱をしたのね孫策?」

「そうよ……」

 曹操に投降した雪蓮が曹操に説明をする。

「でも何人かはいないみたいだけど?」

 投降してきた孫策軍には孫権、甘寧、陸遜、呂蒙がいなかった。

「……此処にいるわ」

『ッ!?』

 雪蓮が懐から出したのはいない人物の持ち物であった。

「妹達は私達を逃がすために殿を引き受けて……犠牲になったわ」

「……いいわ。孫策軍の加入を認めるわ」

「よ、よろしいのですか華琳様ッ!?」

「構わないわ桂花。孫策達の目は本気よ」



「お呼びですか華琳様」

 夜、夏候淵は曹操に呼ばれた。

「率直に言うわ秋蘭、貴女は王双を倒しなさい」

「……は」

 主の命令に従う部下。



 そして始まる決戦。

「大砲隊、撃ち方始めェッ!!」

 袁術軍から大量に発射される砲弾。

「全軍突撃ィッ!!」

『ウワアァァァァァーーーッ!!』

 激突する両軍。

 しかしそれに均衡が破られた。

「た、大変です華琳様ッ!! 孫策軍が裏切りましたッ!!」

「何ですってッ!?」

 万が一の不安が的中する。

「駄目です。周りは火の海ですッ!!」

「……やられたわね」

「……大人しくしてもらおうか……曹操」

 そこへ現れたるは、一人の猛将。

「久しぶりね王双……いや曹徳と言った方が良いかしら?」

「……曹徳は当の昔に捨てた名だ」

 曹操の言葉に遂に認める王双。

「なら曹徳、夏候淵はどうしたのかしら?」

「そんなもんとっくに斬った」

 
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