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遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン31 新世代の蕾、育むは水源
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ことに気づくだろう。
 その瞬間が見たい、という若干意地の悪い欲望にかられたせいで反論もせず黙ったままのパートナーを今の一言のせいで拗ねてしまったのかと解釈し、当の本源氏がやれやれと息を吐く。

「では、先攻1ターン目は俺から行こう。ルールは通常通りライフ、場、墓地の共有、攻撃できるのは2ターン目以降、手札誘発が使えるのは直前のターンプレイヤー。構わないな?」
「えっと、これとこれが私と八卦ちゃんで共有で……?」
「大丈夫ですよ、竹丸さん。ルールは大丈夫ですね?私も、タッグデュエルはまだ2回目なんです。お互い、楽しんでデュエルしましょう!」
「八卦ちゃん……うん、そうだね」

 仲睦まじい友情に、なぜかダメージを受けた気分になる汚れ仕事の大人2人。気を取り直し、元プロ同士対学生コンビのタッグデュエルが幕を開けた。

「俺のターン。魔法カード、融合を発動。手札の光属性戦士族、天遊星カイキとそれとは属性の異なる闇属性戦士族、幻影騎士団(ファントムナイツ)ステンドグリーブを素材とし、融合召喚。堅牢なる盾、そして頑強なる矛。2つの力宿りし鋼鉄の闘士よ、最終防衛ラインより敵を通さず切り伏せろ!鋼鉄の魔導騎士−ギルティギア・フリード!」

 鋼鉄の魔導騎士−ギルティギア・フリード 攻2700

 初手から本源氏が呼び出したのは、魔法使いのローブの上から戦士が使う鋼鉄の分厚い防具を組み合わせるという独自の格好をした魔導戦士。斧と剣を組み合わせたような格好の巨大な武器を地面に突き立て、まだ自分1人しかいないフィールドを睥睨する。

「まずは小手調べ。カードを2枚伏せ、ターンエンドだ」

 おい、コラ爺さん。アンタ今のターン、絶対もっと展開できたろうが……このターンの動きをじっと見ていた糸巻はそんな言葉を辛うじて飲み込み、次のターンプレイヤーになったらしい八卦の方へと視線を向ける。これで後攻ワンキル決めてくるようならもうその時はその時だ、アタシは悪くないと腹を決めたのだ。

「私のターン、ドロー!魔法カード、成金ゴブリンを発動。相手ライフを1000回復させ、カードを1枚ドローします」
「そのデッキで成金?なかなか思い切ったもの入れたな八卦ちゃん、キーカードを早く集めたい気持ちはよく分かるがな」

 本源氏&糸巻 LP4000→5000

 冷静な糸巻の分析の横で、彼女らのライフが増えていく。その引き換えに手にした1枚のカードを見て、少女の表情がほころんだ。

「では、行きますよ。E・HERO(エレメンタルヒーロー) ソリッドマンを召喚、そして効果を使います。手札からレベル4以下の仲間を特殊召喚です……来てください、私のエースモンスター!E・HERO クノスぺ!」

 E・HERO ソリッドマン 攻1200
 E・
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