ターン31 新世代の蕾、育むは水源
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後は私にお任せください。私のターン、ドローです」
このデュエル大詰めの場面においては、ほんのわずかな読み違いすらも死を招く。心配そうな親友に虚勢を張り、カードを引く……今のドローでハーピィの羽根帚カードを引きたかったのだが、あいにくその願いも届かなかった。
しかし少女の手には、先ほどのターンで倒れたサンライザーが最後に遺した1枚がある。
「魔法カード、ミラクル・フュージョンを発動!」
「チェーンして永続トラップ発動。召喚制限−パワーフィルター!」
パワーフィルター……このカードが存在する状態で特殊召喚されたモンスターがすべて攻撃表示となり、そのターンの攻撃を強要されるカード。このタイミングでの発動に嫌な予感が八卦の胸をよぎるも、発動されたミラクル・フュージョンは止まらない。
「やるしかないなら、やってやりましょう!墓地に存在するクノスぺ2体を素材として除外し、融合召喚!英雄の蕾、今ここに開花する。龍脈の大輪よ咲き誇れ!来てください、E・HERO ガイア!」
大地の名を持つ黒い巨体の英雄が、金色の甲虫と並び立つ。その足元から鋭い地割れが沼地の魔神王の元へと走り、大地を通じてそのエネルギーが吸収されていく。
「ガイアが融合召喚に成功した時、相手モンスターの攻撃力の半分を自分のものとして吸収します」
沼地の魔神王 攻500→250
E・HERO ガイア 攻2200→2450
「そして、マスター・キービートルの効果発動!最後のオーバーレイ・ユニットを使い、ガイアに効果破壊耐性を与えます」
No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートル(1)→(0)
再び放たれた黄金の光線が、ガイアの全身を金のオーラで包む。本当はこれでもまだ不安は残るが、パワーフィルターが存在し手札にアドバンス召喚できるモンスターが存在しない以上、どこかで腹をくくって攻撃しなければいけないのも確か。
大きく息を吸い、ゆっくりと吐く。きっと正面を向いたときには、すでに少女の顔から躊躇いは消えていた。
「バトルです!ガイアで沼地の魔神王に攻撃!」
「糸巻、もう1枚も使わせてもらうぞ。トラップ発動、戦線復帰。俺の墓地のモンスターを守備表示で特殊召喚する、甦れ天融星カイキ」
1ターン目に融合素材として墓地に送られていた、体中に矢を突き立たせ、それでもなお戦場へと繰り出す修羅の渇望を持った荒武者。
天融星カイキ 守2100
「そしてカイキの特殊召喚に成功した時、500のライフを支払うことで戦士族の融合召喚が可能となる。俺が選ぶのはこのカイキ自身、そして融合素材の代用モンスターとして扱える沼地の魔神王!」
「おっ、爺さん本気だね。ついにあのカードを出すのかい?」
「確かにまだ粗削りだが、ここまで
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