ターン31 新世代の蕾、育むは水源
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800→1100
「最初の成金ゴブリンがなければ、もう残りライフは100……アタシも別に手を抜いた覚えはないんだが、それでもここまで追い込まれるとはねえ。アノマロカリスの効果を撃たせたうえでのコントロール奪取、いい戦術だ。仮にもアタシら元プロ相手に食らい付いてくるとは、初心者にしちゃたいしたもんだよ……だが、三戦の才の効果はエンドフェイズまで。処理できないなら、アタシのアノマロカリスは返してもらうぜ。さあ、何かその手のカードはあるのかい?」
「う……カードを1枚伏せます。それとモンスターも1体セットして、ターンエンドです」
この状況で召喚できるようなリンクモンスター、あるいは上級モンスターは手元にないのか。何もせずターンを終えたことで三戦の才の効果は消え、アノマロカリスが空中を泳ぎ再び主の元へと戻る。
「俺のターンだな。まずはアノマロカリスの最後のオーバーレイ・ユニットを使い、伏せカードを破壊する」
バージェストマ・アノマロカリス(1)→(0)
三度放たれた斬撃の衝撃波が伏せられたカードを破壊する。しかし墓地に送られたそのカードの情報に目を通した時、本源氏が目を見開いた。
「サルベージ、だと?」
通常魔法、サルベージ。効果は単純明快、墓地に存在する攻撃力1500以下の水属性モンスター2体の回収。そんなものを相手ターンに伏せる意味があるとすれば、それはただひとつ。
「ブラフか……!」
糸巻が悔し気に吐き捨てる。彼女も本源氏も、元プロと遜色ない実力を誇る八卦ならばまだしも、よもやまだ初心者であるこの気弱そうな眼鏡の少女がいきなりブラフなどという高等戦術を使いこなすとは思ってもいなかったのだ。
もちろん、敗北を前に足掻く初心者が苦し紛れで適当に伏せただけという可能性もある。だがプロの目線からすれば、それはまずありえないことだった。なぜなら竹丸は前のターン、まずサルベージを真っ先に伏せたうえで思い出したようにモンスターを出したのだ。だからこそ、彼らは油断した。初心者が何よりも優先して伏せたカードならそちらが本命だろう、そう無意識のうちに思い込まされたのだ。
「一杯食わされた、か。だが、まだこちらの手が尽きたわけではない。糸巻、カードを借りるぞ」
「おうよ、アタシもそのつもりでわざわざ伏せてやったんだからな。これでさっきの借りは返してやるから、感涙にむせびアタシに感謝して使うこったな」
「凄く使いたくなくなってきたんだが?まあいい、リバースカード、強欲で貪欲な壺を発動。デッキトップ10枚を除外し、カードを2枚ドローする。墓地に存在するステンドグリーブを除外することで手札の幻影騎士団を特殊召喚し、さらにそのレベルを1つ上げることができる。ラギッドグローブを特殊召喚し、さらにレベル4の幻影騎士
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