NO.005 ゴブリンの村とスライム
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達の方へと向かっていった。
あれ……俺の回復薬でも治るのかな?欠損再生って高等なもんじゃね?
だけど、そんな俺の不安とは裏腹にイズクちゃんから優しい光が溢れてきて体の傷はもちろん欠損していた腕もまるで逆再生かの如く生えてきた。
すごっ!?
これもスキルなのか!?
「あ、あれ? 腕が!!」
「よかったね」
「ありがとうございます!」
すごいなぁ……。
こんな高等なスキルを使ったっていうのに全然疲れている様子じゃない。
【告。治癒のスキルを使ったと同時に彼女の魔素量が上昇しました】
はっ!?
そんな簡単に魔素量って増やせるの!?
普通使ったら減るもんじゃないのかなぁ……。
なにか、特殊なユニークスキル持ちなのかな?
あとでどんなスキルか聞いてみよう。
それから出久は治癒を続けていき、全員癒し終わる頃になにやら先ほどリムルが命令しておいたのか木で作られた柵のようなものが村の入り口に作られていた。
「これだけで平気かな?」
【少し不安だよねー】
出久とフォウは対策的に不安を感じていたのだが、
「だいじょーうぶ!えい!」
するとリムルがなにやら糸のようなものを出して柵に絡めていく。
【糸のようだね。しかも粘着性やら鋼製やら二種類の糸みたい】
フォウのその知らせに出久はなるほどと、相槌を打った。
とりあえず創造はしないですみそうだなと感じていた。
あまり力は見せない様にと言われているから今は様子見だねと出久は一歩下がって見ていた。
「リムルさん。この糸、どうやってるの?」
「うん。洞窟で蜘蛛から奪ったんだ」
「奪った?」
「うん。俺のスキルでね」
それを聞いて出久は少し微妙な気分になっていた。
奪うというとどうしてもオールフォーワンを連想してしまうからだ。
【イズク……このリムルっていうスライム。少し当分の間観察している方がいいと思う。まだ善性なのか悪性なのか判断しずらいから】
『そうだね……悪に染まっているとしたら退治しないとだしね』
リムルとしては別になんてことないのだが、こうして出久達からは少しばかり警戒されるようになっていた。
そもそも奪うと言ったら問答無用のイメージがあるために、出久としてはあまり容認できない感じだろう。
リムルと出久。
二人の思惑はこうして少しズレつつも時間は流れていき、夜になって狼のような遠吠えが響いてきた。
「さて、迎え撃つぞ!」
「「「「「おー!!」」」」」
出久、リムル……両名にとってこの世界に来て初めての集団での戦いが幕を開けようとしていた。
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