第百四十八話 蝦夷へその八
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「せんかったんはな」
「それは何でや」
「奇襲は一回使うと別の相手も警戒する」
「自分達にも使ってくるってやな」
「無意識でもそう思うからな」
「二度は使えんな」
「そや、暫くの間はな」
少なくともすぐには使えないというのだ。
「そういうもんや、そやからな」
「この奇襲はやな」
「今まで取っておいた、けどな」
「それをやな」
「あえてしてな」
そうしてというのだ。
「今回は勝つで」
「そうするな」
「絶対にな、それとな」
芥川は中里にさらに話した。
「一騎打ちではな」
「僕達も出てやな」
「勝つで、自分は連戦になるがな」
「それは自分もやろ」
一騎打ちでの出番が続くことはとだ、中里は芥川に笑って返した。
「勝負続いてるやろ」
「思えば南洋からやな」
「そや、これで四連戦やな」
「そやな、しかし自分はな」
芥川も笑った、そのうえで中里に告げた。
「実は次もな」
「連合との戦でもか」
「アレンカールは六将星の一人やからな」
連合の盟主である彼はというのだ。
「そやからな」
「同じ六将星である僕がか」
「出てもらうで」
一騎打ち、それにというのだ。
「ええな」
「わかったわ、やっぱりあいつには僕やな」
「そうなるわ、あいつも強いが」
「それでもやな」
「闘ってもらうで」
「その時はな」
「それでな」
芥川はさらに話した。
「ほんまに今回僕等三人はな」
「一騎打ちは出来るだけすぐに終わらせてやな」
「軍勢同士の戦に入るで」
そうするというのだ。
「ええな」
「そうしてやな」
「そや、この戦にも勝つんや」
「二十倍の数の相手との戦に勝つには」
「出来る限り星のモンがよおさん必要やろ」
「確かにな」
「その中でも力の強い僕等はな」
日本の神星の三人はというのだ。
「必要やさかいな」
「それでやな」
「自分等は必要や」
まさにというのだ。
「そのことは言っておくで」
「そういうことやな」
「正直小泉は強い」
中里の相手となる彼はというのだ。
「一騎打ちの強さは天の星でもかなりのもんや」
「そやろな、鬼みたいに強いやろな」
「それで小泉から見て従妹になる玲ちゃんもな」
「やっぱり強いね」
玲と闘う様に話されている綾乃が応えた。
「あの娘も」
「かなりな」
「それでもやね」
「何とかな」
「うちも勝って」
「そしてな」
芥川はさらに話した。
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