第百四十八話 蝦夷へその六
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「その強さはな」
「相当なもんやな」
「そのことを覚悟してな」
そうしてというのだ。
「闘ってもらうで」
「わかったわ」
「それとな」
芥川はさらに話した。
「綾乃ちゃんの相手となり玲ちゃんもな」
「あの娘もやね」
「地下世界では愛ちゃんと並ぶ猛者や」
「采配もええって聞くけど」
「個人の戦闘力もな」
こちらもというのだ。
「相当なものや」
「それでやね」
「綾乃ちゃんでも苦労する」
「そのことは確実やね」
「そやから全力で向かってや」
そのうえでというのだ。
「勝ってもらうで」
「わかったわ」
「そして僕自身もな」
芥川は自分の話もした。
「碧ちゃんにや」
「勝つんやね」
「全力で向かってな」
そのうえでというのだ。
「勝つ、けどな」
「碧ちゃんもやね」
「巨人を一瞬で真っ二つにした程や」
それだけの強さがあるというのだ。
「強さは尋常やない」
「やっぱりめっちゃ強い娘やね」
「それでや」
「芥川君も全力で向かって」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「勝ってくる」
「そうするんやね」
「碧ちゃんは言うなら龍獅子の中の龍獅子や」
この世界でもかなり強力なモンスターの一つだ、誇り高く知能も高いので人とは殆ど戦いになることはない。
「その強さは尋常やない」
「それでやな」
「僕も油断せんとな」
「闘ってやな」
「倒す」
中里にもつ酔い声で言う。
「向こうが龍獅子ならこっちは九尾の狐や」
「その強さ見せるんやな」
「そうしたる」
絶対にという言葉だった。
「何があったもな」
「その言葉期待してるで」
「そうしてもらってええ、ただな」
「それでもやな」
「油断は出来ん」
決してというのだ。
「今回もな」
「それで勝ってやな」
「軍勢同士の戦に向かって」
「全力で戦うんや」
軍勢同士の戦に参加した時もというのだ。
「そうしてや」
「二十倍の差をやな」
「覆すんや」
「そうするか」
「そや、ただな」
芥川はこうも言った。
「二十倍の戦力差や、今回もな」
「奇襲は仕掛けるんやな」
「日本の辛いところや」
芥川は中里に苦い顔で述べた。
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