第三幕その四
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「つぎはぎ娘は」
「寝る必要も食べる必要もなくて」
「一日中踊っていられて」
「しかも元々好きだし」
「尚且つ音感っていうセンスもあって」
「それでなのね」
「天才だろうね、天才は本当にね」
馬はさらに言いました。
「その分野が大好きでいつもやっている人だよ」
「九十九パーセントの努力だね」
ジョージはこう応えました。
「それだね」
「そしてそこにね」
「一パーセントの才能だね」
「オズの国では九十九パーセントの努力をしている人には」
そうした人にはというのです。
「神様は自然にね」
「一パーセントの才能をなんだ」
「与えてくれるから」
オズの国の神々はそうしてくれるというのです。
「だからね」
「それでだね」
「そう、つぎはぎ娘もね」
「ダンスの天才なんだ」
「そして歌のね」
「天才とかどうでもいいわ」
当のつぎはぎ娘はあっけらかんとしています、そのうえでの言葉です。
「あたしはね」
「楽しく踊れたらだね」
「それでね」
もうそれでというのです。
「本当にね」
「君はいいんだ」
「そうよ」
実際にというのです。
「そんなことはどうでもいいの」
「ダンスを踊れたら」
「もうそれで十分で」
「天才と言われるとかどうかは」
「まあどうでもいいわ」
「そうした考えなんだね」
「というかあたしが天才であたしに何かあるの?」
ジョージにこう尋ねました。
「一体」
「それは」
「特にないでしょ」
「まあね」
「大会に出ることは好きだけれどね」
そちらはというのです。
「出た大会は常に優勝してるけれど」
「それは楽しいからだね」
「大会でもダンスを踊れるから」
それでというのです。
「好きだけれど」
「それでもなんだ」
「そう、天災とか言われることはね」
「どうでもいいんだね」
「別に言っても構わないけれどね」
「止めることもしないんだ」
「だからどうでもいいから」
こう考えているからというのです。
「本当にね」
「構わないんだね」
「そうよ、それとね」
「それと?」
「今度はバレエを踊るわ」
こちらをというのです。
「それをね」
「ああ、バレエもだね」
「あたしこのダンスも好きだから」
「踊るんだね」
「そうするわ」
「曲は何かな」
「白鳥の湖よ」
「あら、私の国の音楽ね」
その曲名を聞いてです、ナターシャが笑顔になりました。
「それはいいわね」
「チャイコフスキーさんだね」
カルロスもナターシャに言います。
「そうだったね」
「凄く有名な曲だね」
神宝もその曲はと言います。
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