NO.004 忠告と特訓
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をじっくりと聞いていた。
今後の役に少しでも立たせられるように。
「…………ここまで言えばもうイズク様も分かると思いますが、もうイズク様の元の世界の常識などこの世界では通用しません。当然話し合えば和解できることもあるでしょうが魔物達はそう簡単に話し合いに応じてくれることも稀でしょう。
イズク様のスキルで服従させればなんとかなるでしょうが、まずは腰を据えてこの世界を知る事から始めてみたらいかがでしょうか。幸いわたくしどももお力添えできますので、時間をかけて決心がつきましたらここをでて魔物達と共存していくのもありだと思います」
「そうです、ね……」
【イズクー、今は耐えの姿勢だね】
なんとか納得していた出久とフォウであったが、それはそれとしてトレイニーは出久に対してここまで過保護になっているのには理由があった。
トレイニーのかつての主に似て聖なる気配を持っている出久の事をどうしても放っておけず、そしてその聖なる光を今はまだ濁す行為はしたくないというのが本心でもあったからだ。
そんなトレイニーの思惑通り、出久はしばらくこの場でスキルの修練や世界について学ぶことに専念する事になった。
出久の力は下手したらどこかの国に目を付けられてしまうかもしれないくらいに貴重で強力だ。
だからまずは自覚してもらわないとトレイニーとしても出久をただで野放しにはできないという事であった。
―――――それから出久の修行が始まった。
スキル『仙術』を使い、雷雲を発生させて自らに落とすというある意味荒業。
普通ならショック死ものだが、上鳴の個性である『帯電』も能力はしっかりと残っているためにまずは貯蔵量を増やすという試みをしていた。
幸い『無限成長』で電気の蓄積量はどんどんと増えていくので「ウェーイ」という事にはならない。
さらには使えば使う程魔素量もどんどんと増えていくために本当の意味で一石二鳥を実現している。
上鳴の時の様に大容量バッテリーを使わずとも自家発電できるようになった出久はあらゆる意味で上鳴を上回っていた。
【イズクー。なんかスキル『帯電耐性』が身に着いたよ】
「まぁそりゃそうだよね……」
【他にも『氷雪耐性』に『炎熱耐性』、『水耐性』も身に着いたし、あとは風耐性とかも覚えたらいいかもねー。『妖術』で増やす?】
「いや、今はその場その場で増やしていこうと思う。やっぱり実戦で体験した事を教訓としてすみやかに対処した方が身に着くのが早くなると思うし」
【確かにねー】
出久は生前からの特訓の成果で個性『猫又』に関連するスキルに関しては大体すぐさまコントロールできる。
しかし、みんなからもらった個性の操作に関しては絆としてもらっただけで訓練などはしていないために、今から習得して
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