第一章:堕とされた妖怪達
第二話:楽園の素敵な巫女
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恭夜Side
俺達は襲い掛かってくる妖怪達を蹴散らしながら、人里を目指して竹林の中を進んで行く。
妹紅が言うには、此処は迷いの竹林と言う場所でも入口で迷う事は滅多にないと言ってるが、俺からしたら見渡す限り竹が生茂っていて見るからに迷いそうだ……
妹紅の後を着いて行くと徐々に竹が少なくなり、普通の木々が所々に見え始めてきた。竹林を抜けたって事なのかな?
「さぁ、もう着くわよ」殆どの光を遮っていた木々が見えなくなり、溢れんばかりの光が俺の眼を照らす。すると、広々とした平地が広がり、民家や商店などが所せましと建ち並んでいて、人々で賑っている。だけどなんだろう?少しだけ暗い雰囲気が伝わった様な感じがしたけど…気のせいだったのか?
「ふぅ〜……此処が人里か」
「そうだけど、見覚えあるかしら?何も思い出さない?」俺は妹紅の問いに改めて周囲を見渡すが記憶に関して引っかかる様なものは何も感じられなかった
「……ごめん、何も思い出せそうにない」俺の言葉に少し残念そうな顔をした妹紅だが、直ぐにいつもの明るい顔に戻した
「ま、そんな簡単に思い出すなら苦労しないわ。気にせず、気楽に行きましょう」彼女の何気ない気配りは俺にとっても気が安らぐ
「ああ、ありがとう」
「あ、そういえば、ちょっと寄りたい所が有るんだけど良いかしら?」急に何かを思い出した妹紅が俺に訪ねてくる。まぁ、別段急いでる訳でもないし妹紅には人里まで案内してくれた恩もある
「ん?ああ、俺は全然かまわないが」直ぐに肯定の旨を伝え頷いた
「序(つい)でだし其処で君の事も聞いてあげるわ。すこし奥の右側にある大きな建物が有るでしょ?そこに用事があるから行きましょう」方向を確認すると他の民家と違い立派な建物が見える。偉い人が住んでるのかな?俺は妹紅と一緒にあの建物に向かう事にした
建物の入口にある立て看板の様な物には、『寺子屋』と書かれているが何かをする所と言う事は分かったが、それが分からないから記憶の片隅にでも置いておく事にした
「慧音〜居る〜?」と、気の抜けた声で呼ぶと共に建物の中に入る。一応ちゃんと靴を脱ぎ揃えて入ってる。妹紅は雑に脱ぎ捨てていたが……こっちも直して置いた
すると、奥の広い机で資料の様な物と難しい顔で睨めっこしながら筆を動かしている人が居た。声が聞こえたのか「ん……その声は妹紅か?」と先ほどまでの難しい顔が直ぐに無くなり穏やかな表情をしながら此方に歩いてくる
「久しぶりね、元気してた?」妹紅が言う久しぶりは、どれ位の月日なのか分からないが暫らく会っていなかったようだな?
「それはこっちのセリフだぞ妹紅。最近ちっとも顔を出さなかったじゃないか」そう言いながらも嬉しそうに出迎えた女性が慧音さんらしい
「最近は竹
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