第一物語・前半-未来会議編-
第十四章 青の雷竜《1》
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影を光に包んだ。
そして炸裂し、爆風と爆音が周囲のものを叩く。
決まった!
実之芽はそう確信した。
目には確かに、二本の雷の青の柱が日来の長を捕らえた様子が映った。
そしてその衝撃で、地面は打たれ、削れ、吹き飛んだ。
破片が風に巻かれ飛んでくる。
身にまとう雷でそれを砕き、弾きながら日来の長の様子を確認する。
雨が降り続いているため、土煙は立たずその答えがすぐに現れた。
「……戦闘不能、ね」
二本の雷が交差した点に、セーランは力なく地に倒れていた。
うつ伏せで、濡れた地面に載っている。
動きはない。呼吸も雷のショックでしてはいない。
終わったのだ。
周囲はその結末を目にし、驚き騒いでいる。
そのほとんどは、この戦いを観戦しに来た日来住民だ。
自分にしてみれば、当然の結果だ。
昨日の夜に、日来へ来た黄森の艦から燃料はすでに調達している。だから、今日午前十一時にこの日来から離陸し辰ノ大花へと帰ることになる。
それでお仕舞いだ。
ふう、と疲れからきた息を腹から吐いた。
動かないセーランを見て目を閉じた。
終わりだと言うように、実之芽は乱れ肩に下がる髪を後ろへやった。
閉じた目をゆっくりと開き、自分の右側に停泊している青の艦へと向かおうと、体の向きを変え、足を踏み出した。
そのときだ、眼前に脚が来た。
それを反射で避け、後方へ体を数回転させる。
何事かと、顔を上げてみれば、
「貴方、倒れていた筈じゃ!?」
目の前には、日来の長が立っていた。
先程のダメージは受けているようだが、先程まで呼吸をしていなかった筈なのに、だ。
自分の目がおかしいのか、と実之芽は目を再び閉じ開くが変わらなかった。
本人ではないのかもしれないと思い、日来の長が倒れていた地点を見てみるが、そこには何も無かった。
「……どうやって治癒を」
「俺は怪我の治りが早くてな、雷に打たれただけならほんの数十秒で復活出来るのさ」
そんな無茶苦茶な、と実之芽は思った。
「さっきの雷撃は手加減してたっぽいし、早く復活出来たわけ。まあ、特異体質みたいなもんだな」
「回復系術を使った様子も見られなかったし、何かしらの加護かしら」
しかし、
「だけど貴方の場合、加護をするとすれば普通は回復系よね。だけど、さっきまであんなに疲れていた様子なのは、そうでない証拠よね」
「回復しても厳しい状況なんだけど。まあ、粘り勝ちもあるから、頑張るんだけどね」
「私はまだ実力のじの字も出してないわよ。本気だけど」
「なんだそりゃ? はあ、ま、いいや」
疲れたその身を構えるセーランは、あることを考えていた。
黄森が言っていた、宇天の長が消える、と言う言葉についてだ。
宇天の長が、竜神の血が
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