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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
これからあたしは、動いていく
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「大の大人が泣くなよ。みっともないな。」
「お前支部長に…自分のお母さんになんて事を!!」

向こうから縁を切ったんだ。だからこいつはもう母親じゃないし、あたしはこいつの娘じゃない。

「きっと悪魔のせいだ!引きずり出せ!!」
「この奥にいるハズだ!!」

と、あたしは悪くないらしくどうやら全て紫式部という名の悪魔のせいだとする人間同盟の方々。
しかし

「な、なんだこれ…!!」
「1歩も入れないぞ!?」

押し入ろうとした教徒達は図書館への1歩を踏み出せずにいた。
まるで見えない壁に阻まれているみたいに。
最初はふざけてパントマイムでもしてるのかと思ったが、どうやらそうではないらしい。

「結界です。邪な感情を持つ者、私と葵様に殺意や悪意を抱く者は入れぬようになっています。」
「…お前!!」

と、あたしの後ろからコツコツと靴の音を立ててやって来たのは紫式部。
凛とした上品な佇まいの彼女。
一体人間同盟の奴らはどこをどう見たらこれが悪魔に見えると言うのだろうか。

「図書館長に変わり申し上げます。お引き取り下さい。」

冷たく言い放つ紫式部。
だが言われただけではいそうしますと引き下がる人間同盟ではないことは勿論知っている。

「悪魔にそう言われて大人しく引き下がれるか!」
「俺達の図書館を返せ!!」

知るか。この図書館はあたしのだ。

「警告します。これ以上何がするのであれば、私達も力を以てあなた方を鎮圧します。」

と、彼女は言うがやつらは聞く耳持たずだ。

「知ってるぜ!悪魔の中には戦いが得意じゃないタイプがいるんだろ!?」
「やれるもんならやってみろ!俺達には教祖様の光の御加護がついてるんだ!」
「葵様…!」

いい加減うざったくなってきたんだろう。

「いかが致しましょうか…!」

ほら、語尾に殺意こもってる

「やっていいよ。」
「では!」

あたしからの指示を待ってましたと言わんばかりに紫式部は手をゆっくりと上げる。
伸ばした人差し指、それで宙に何か文字を書いたその時だ。

「!?」

彼らの前に、6つの影が降り立った。

「なんだこいつら…!?」
「メイド?…に、人間!?」
「まさか悪魔のあやつり人形に…!?」

式神ゴーレムだ。
確かに初めてそれを目にするのならば、人間に見えてしまうだろう。
やつらはそれを見るなり悪魔に囚われあやつり人形と化した元人間という都合のいい設定をプラスした。

「それでは…適度に懲らしめてください。」

紫式部の声に式神ゴーレムが頷き、動き出す。
あれ…なんていってたっけ?
このゴーレムには戦闘機能がついてて…HJYしすてむ?なんかそういう名前のシステムが付いてる
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