NO.002 スキルと状況確認
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謎の声によって持っているすべての個性を勝手に統廃合されてしまった出久は意識を失った後に、再び目を覚ますとどこかの森の地面に横たわっていた。
「あ、れ……? 僕は確か……」
しばらく意識が朦朧としている出久であったが、次第に先ほどの記憶がぼんやりとだが思い出されてきていて、
「そうだ! フォウ!? フォウ、いる!?」
【うーん……なんか頭がズキズキする感じだよ、イズク〜】
「フォウ……ッ! よかった……」
フォウの意識が確認できて一応はホッとする出久。
もしフォウがいなくなっていたら出久の精神は危うかっただろう。
それくらいには長年一緒に生活してきたのだ。
二人の絆をなめてはいけない。
「それでなんだけど、フォウ。状況確認しようか」
【そうだね、イズク。…………ところでイズク、なんかちっこくなってない?】
「は? え?」
それで出久は自分の手を見てみた。
見た感じ小学生という感じくらいの大きさの手のひら。
胸は当然なく感覚的にかなり小さいことが実感できている出久は、それで思わず、
「僕、子供になっちゃってるの!?」
【イズク可愛いね。初めて会った時を思い出すよー。でも、今は猫娘の姿なんだけどね】
「そこらへんは生前と変わりなしってところかな……? でも、身体が小さいとこれからいろいろと大変そうだね……」
【そだねー】
少し深刻な顔になっている出久とは正反対になぜかフォウはとても軽い感じで応答しているために出久は少し調子がくるっていた。
「なんか、フォウは平然としているね……?」
【うん。なんていうか私、スキル化しちゃったみたいで今はイズクのすべてが把握できているからそんなに心配はしていないんだよね】
「スキル化って……さっき謎の声の人が言っていた統廃合って奴?」
【うん。今の私は『治癒者〈イヤスモノ〉』ってスキル名らしくてどこからか勝手に知らない知識も流れてくるんだよねー。だから少し頭を空っぽにする気分になっていないとすぐに目を回しちゃうんだー】
さきほどからの軽いスタンスもフォウなりの気遣いという事になる。
それで出久はどうにか納得しつつ、
「そ、そうなの……。ま、まぁいっか。それでだけど、僕達は所謂転生したって事で正解なのかな?」
【多分そう。服も少し質素だけど着させてくれていてよかったね。真っ裸のまま放り出されたら大変だったよー】
「そうだね……服は重要だ」
なくはないだろうが今の出久の姿を見て欲情してしまう変態がいないとも限らない。
だから服はせめてもの情けなのだろう。
「それと個性はどうなったの……? さっきはかなり急な展開だったからあんまり実感がないんだけど」
【うん。なんか使えなくなっているものとか、そもそも統
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