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そうしてあのデュエル大会の後、僕とコンコンはあまり話す事は無くなってしまった。理由は…明日奈がユウキをいろんなところに連れ回す…まあ、連れて行っているからだった。まあ、それはそれでいいんだけど。
…。
「佳?」
「…ん?あ、詩乃。」
学校の授業中。ペン回しをしながら窓の外を見ていると不意に隣の席の詩乃に声をかけられた。
僕はいつも通りに笑顔で受け答える。
「いや…なんでもない。」
「どうしたの?」
すると詩乃はまるで僕の心を見透かす様な笑みで僕を見てきた。
僕ははあ。とため息をついて机に寄りかかり寝る。
「なんでもない。」
「その態度はなんでもなくないわよね。」
そう言って詩乃はため息をつくと僕の顔を少しだけ伺い。ノートを少しだけ切り取り。ささっとメモをしたかと思うと僕の机にそっと置いてきた。
書いてみたら?メモなら本心出るでしょ?
小さく機械的ぽく書かれた字だったけどどこか優しく感じた。僕は再び起き上がり置いてきたメモに黙って文字を書き、詩乃の机にポイと投げ、また寝る。
「素直じゃないんだから…。」
詩乃はそう言って机の上に置かれたメモを見ると少し真面目な表情になって考えるとまたメモに書く。そして再び佳の机の上にポイっと投げる。
「…。」
僕は寝ながらチラッとメモを見るとさっと取り、メモを読む。
そんなあーだこうだ考えてないで。会って来なさい。
それが出来たら今頃行ってるちゅーの。
僕は内心そう思いながらも返事を書こうとした時。不意に教室のドアが開いた。みるとそこには担任の先生が血相を変えてやって来ていた。
「雪宮??大変だ…ーーー」
「??」
「ちょっと??佳??」
僕はその言葉を聞き、詩乃の言葉にも目にくれず走り出していた。
階段を降りて、走って、走って。
そんな曲があった様な気がする。今全く関係ないけど。そんな思考はゴミ箱に捨てないと。
僕は昇降口を出て校門を飛び出し学校の近くの駐車場に停めてあったバイクに乗る。学校にヒ・ミ・ツの物だ。
「まって!」
すると慌てて詩乃が僕の後をついてきていたらしく校門を出ていたらしい。
「詩乃。学校に戻って。」
「嫌よ。そんな今にも泣きそうな顔をしている彼をほったらかしにする女じゃないのよね。」
「…そりゃどうも。ありがとうごさいます♪嬉しいな♪みたいな。」
泣きそうな僕の弱い涙腺を気合いで締めるとヘルメットを自分の分と詩乃の分を取り出し詩乃に投げる。そうしてバイクのエンジンを入れ、後ろに詩乃を乗せる。
「しっかり掴まっててよ?let’s go!♪てね?」
「うん。」
詩乃の感触を背中で確かめるとバイクをスタートさせ、雪宮病院へと向かい始めた。
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