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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第二百八十四話 テストが終わってその六

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「あそこに行かない?」
「何か用があるんだ」
「ええ、買いたいものがあるの」 
 それは何かもだ、香織さんは僕に話してくれた。
「鉛筆ね」
「鉛筆?」
「そう、鉛筆ね」
 それをというのだ。
「それを買いに行くの」
「鉛筆なんだ」
 僕はそう聞いてどうかという顔になって香織さんに返した。
「それはまた」
「あっ、色鉛筆よ」
「そっちなんだ」
「従妹の娘にね」
「プレゼントするんだ」
「そう、クリスマスプレゼントよ」 
 僕に微笑んで答えた。
「それを買いに行きたいの」
「それでなんだ」
「百貨店に行きたいの」
「わかったよ、じゃあね」
「今から行くけれど」
「それで僕にもなんだ」
「一緒に来てね」
 それでというのだ。
「選んで欲しいの、色鉛筆ね」
「わかったよ、ただね」
 僕はここまで聞いて香織さんに言った。
「色鉛筆を選ぶっていうと」
「ほら、二十四色とかあるでしょ」
「ああ、豪華な」
「それを選びたいけれど」
 それでもというのだ。
「それで一緒にね」
「選んで欲しくて」
「声をかけたのよ」
「わかったわ、それじゃあね」
 それならとだ、僕も頷いてだった。
 百貨店に行くことにした、それで学校を出て駅前の百貨店に向かうとその時に香織さんは僕にこう話した。
「従妹高校こっちに来たいって言ってるの」
「ああ、八条学園に」
「そう、高等部にね」 
 そこにというのだ。
「入学したいって言ってるの」
「そうなんだ」
「それで必死に勉強してるわ」
「受験勉強頑張ってるんだね」
「そうなの」
「まあうちの学校はね」
 八条学園高等部はというと。
「普通科で偏差値五十八位だから」
「勉強してたら通るわね」
「特進科はそうはいかないけれど」
 こっちは七十を普通に超えている。
「それでも普通科はね」
「真面目に勉強していたらね」
「通るわね」
「そうしたところだからね、それにね」
 僕はさらに話した。
「商業科も工業科も併願出来るしね」
「農業科にもよね」
「だから普通科受験して落ちても」
 それでもだ。
「商業科とかに入られるから」
「そっちの試験も受けられて」
「入りやすいと言えばね」
「入りやすいわね」
「商業科とかもそんなに偏差値低くないけれどね」
 それぞれの科の標準位だろうか」
「それでもね」
「普通科落ちても入られるから」
「そこは有り難いよね」
「そうよね」
「だからね」
「八条学園受けてもいいわよね」
「高等部をね。ただ従妹の人も」
 香織さんが北海道出身のことから聞いた。
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