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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第二百八十四話 テストが終わってその三

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「もう戦争の傷跡も観られなくなっていました」
「その頃ですか」
「はい、その頃にです」
「お店にですか」
「はじめて入って」
 そしてというのだ。
「それからです」
「今もですか」
「時々通っています」
「それでそのお店にですか」
「行かれてはどうでしょうか」
 僕に微笑んで勧めてくれた。
「居酒屋でしたら」
「そちらですか、ただ」
「あの商店街で、ですか」
「浪漫灯籠ですか」
 そのお店の名前をもう一度思い出した。
「あそこにそうした名前のお店あるんですか」
「はい、商店街の裏手に」
「あっちにですか」
「そちらにあります」
「そういえば裏手も結構」
 言われてみればだ。
「お店ありますね」
「あちらはそうですね」
「穴場みたいなお店が」
「そしてその穴場の様なお店の一つがです」
「そのお店ですか」
「一見目立たないですが」
 それでもというのだ。
「これがです」
「よいお店で」
「はい、和風の外観で暖簾にです」
 そこにというのだ。
「お店の名前が書かれていますので」
「行けばですね」
「はい、わかります」
 その時にというのだ。
「赤い暖簾の布で白い字で」
「浪漫灯籠とですか」
「大きく書かれているので」
 それでというのだ。
「よくわかります」
「そうですか。じゃあ」
「はい、明日ですね」
「行ってきます」
「それでは、ただあの商店街も深いですね」
 僕はここでこうも思った。
「表は賑やかで裏は穴場ですか」
「それで昔からです」
「あの商店街は賑やかなんですね」
「八条町の商店街はどちらもですが」 
 駅前と学園の傍の二つがある。
「今も賑やかです」
「最近商店街も色々ありますからね」
「左様ですね」
「地方の商店街は」
 それなりの駅前の商店街はだ、八条鉄道はもうそうした商店街がそのままだと寂れると見て色々商店街の人達とお話をしてそれぞれの商店街単位で相応しい手を打ったから幸い殆どの商店街が寂れていない。
 けれど他の企業の商店街はというと。
「シャッター街になっていますね」
「残念なことに」
「けれどお店は」
「国道に多くなっています」
「車の方ですね」
「これも時代の推移ですね」
「そうですね」
「マイカーの時代になり」
 そしてというのだ。
「どの人も車で移動する様になって」
「電車を使うよりもですね」
「車でとなって」
 それでというのだ。
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