第二幕その八
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「どんなに下手でもいいのよ」
「いいんだ、下手でも」
「上手に踊れなくても」
「それでもいいんだ」
「踊るからには上手じゃなくても」
「それでもいいの」
「まずは楽しく踊ることでしょ」
それが第一だというのです。
「だからよ」
「楽しめばいいから」
「そう、はじめてでも下手でもね」
また言うつぎはぎ娘でした。
「いいのよ」
「ううん、前向きだね」
「勿論失敗してもね」
そうなってもとです、ジョージに言うのでした。
「いいのよ」
「踊れればいいんだ」
「そう、だから行くわよ」
これからとです、こう言ってでした。
皆で昔の日本の音楽が聴こえる方に行くとでした、そこでは。
その音楽に乗って村の人達が日本の着物を着てそうして踊っています、そこには日舞もあればです。
能もあって歌舞伎もです、つぎはぎ娘はそれを見て村の人達に言いました。見れば踊ったり歌ったり演奏している人達はその音楽や踊りの文化の服を着ていますが観ている人達はウィンキーの黄色い服です。
その黄色い服の人達にです、つぎはぎ娘は尋ねたのです。
「あたしも踊っていいかしら」
「ああ、いいとも」
「この村では誰もが踊りたい踊りを踊っていいからね」
「音楽も演奏していいし」
「歌も歌っていいしね」
「だからなのね、じゃあまずは歌舞伎のね」
つぎはぎ娘は村の人達のお話を聞いて言いました。
「藤娘を踊るわ」
「そうするんだね」
「じゃあ踊るといいよ」
「すぐにね」
「そうしたらいいよ」
「じゃあ演奏の人お願いね」
音楽の人達のことを言うとでした。
もうそこに着物を着て昔の日本の楽器をそれぞれ持った人達が出て来てくれてです。そのうえでなのでした。
つぎはぎ娘は踊りました、そしてです。
その踊りを見てです、ジョージ達五人は言いました。
「あれっ、はじめてだよね」
「つぎはぎ娘って藤娘は」
「服は似合ってないけれど」
「あの外見に藤娘の衣装を上に着てもね」
「何か違う感じがするけれど」
それでもというのです。
「踊り自体はね」
「はじめてには思えないね」
「動きは完全に日本の踊りだし」
「慣れた感じで」
「結構以上にいいわ」
「つぎはぎ娘は前から日本の踊りも踊ってるから」
ドロシーが五人にお話します。
「そうした時もあるから」
「だからですか」
「藤娘もですか」
「はじめてでも」
「昔の日本の踊り自体は経験があるから」
「それなりに上手なんですね」
「そうなの、まあ衣装はね」
ドロシーもです、そのカラフルな身体と服の上にそのまま藤娘の衣装を着ている今のつぎはぎ娘の格好にはこう言います。
「あまり、だけれどね」
「そのままの方がよかったかな」
臆病ライ
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