ナツvsメイビス
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朝一でいつも通りにギルドへとやってきた俺。ただ、今日はいつもと違いギルド内に人がいない。いや、厳密にはいるんだけど・・・
「なんで皆さんお風呂に?」
その日はなぜか皆さん揃いも揃ってお風呂へと向かったらしく、リクエストボードの前にもカウンターやテーブル席にもほとんど人がいない。ていうか、いるのはお酒を飲んでる男性陣ばかりで、女性たちは全員お風呂に入りにいっているらしい。
「俺もお風呂行こうかな」
そう言った瞬間、後ろから何人かが立ち上がる音が聞こえて振り返った。驚いた俺の顔を見て立ち上がっていたウォーレンさんやマックスさんたちは、何事もなかったかのように元の位置へ着席している。
「な・・・なんだったんだ?」
なんか身の危険を感じないわけでもないが、やることもないし、気にするのもあれなのでお風呂へと向かって歩いていく。そんな時だった。女湯からこんな声が聞こえてきたのは。
「ナツ!!」
「呼ばないでよ!!」
エルザさんとルーシィさんの声。女湯から呼んではならない人を呼ぶ声に困惑したが、いくらナツさんでも呼ばれたので来ましたなんてことは・・・
「なんだ?」
ありました。
「ナツさん!!何しようとしてるんですか!?」
タオル一枚で男湯から出てきたナツさんは、あろうことか女湯に入ろうとしている。
「ダメですよ!!何考えてるんですか!?」
悪びれる様子もなく、一瞬俺が間違っているのではないかと勘違いしてしまうほど無表情で女湯の脱衣所の方へと入ろうとしたナツさんの腕を引っ張り引き止める。
「何すんだシリル!!エルザに呼ばれたから行かなきゃ行けねぇだろ!?」
「それは違う!!絶対間違ってます!!」
懸命に彼を引き止めようとするが、向こうの方が体が大きいし力も強い。そのため、当然ながらズルズルと引き摺られていく形になってしまい・・・
「呼んだか?」
いつの間にか、脱衣所すら通り過ぎ、大浴場の中へと侵入してしまっていた。
「「「「「きゃあああああ!!」」」」」
「入ってくんな!!」
悲鳴をあげて脱衣所の方へと駆けていく皆さん。その声を聞いて俺は正気を取り戻し、赤面した。
「わっ、皆さんすみません!!」
目を隠して皆さんの裸を見ないようにする。きっと怒られることだろうと震えていると、予想外の出来事が発生した。
「あらシリル、服着たままお風呂入るつもりだったの?」
声をかけられ手をどけて目を開けると、そこにいたのはミラさんだった・・・全裸の。
「わっ!!ごめんなさい!!」
一瞬気を抜いてしまったせいで見てはいけないものを見てしまい再び元の姿勢へと戻る。しかし、その格好のままいるわけにはいかないと思っていると、その隙に周りに
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