惚れた腫れたの話
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ッグとかパグみたいで可愛くない?」
あ、ブサかわ系の可愛さか。それなら何となく解る。
「ふぅ、私達も休憩しますか。ティータイムにしましょう」
金剛さんもペンを置き、休憩にしようと立ち上がる。給湯室に向かうその背中を、何か手伝おうと追いかける。
「あ〜、やっぱり金剛さんの淹れる紅茶って美味しいよね」
「間宮さんのも美味しいけど、一味違うんだよね」
「ふふっ、褒めたって何にも出ませんヨ〜?」
なんて言ってるけど、口の端がぴくぴくしてる。嬉しいけどチョロいと思われるのが嫌なのか、平静を保とうとするんだこの人は。
「提督、いるー?」
「遠征の報告を……」
「お、ガッサに由良ちゃん!おいでおいで!」
「一緒にお茶しよ、ね?」
やって来たのは衣笠さんに由良さん。遠征の報告に来たらしく、その手には報告書らしき書類が握られている。
「え、でも……」
「ご迷惑じゃないですか?」
「No problemデース!ティータイムは大人数の方が楽しいネー!」
「まぁ、遠征の処理くらいなら私達でも可能ですし。提督はあの通りですしね」
私が指差した提督は、まだ腕組みをしたまま眠りこけている。全くもって起きる気配がない。
「じゃあ……お言葉に甘えちゃおっかな?」
「そうですね」
という事で、急遽6人でのお茶会が始まった。
「「ふぅ……」」
金剛さんの淹れた紅茶を飲んで、ひといき。衣笠さんも由良さんもはふぅ、と息を吐き出す。多少疲れが溜まっていたのだろう、表情も心なしか和らいだような気がする。
「あ、ひょういえばひゃあ」
「せめて口の中のクッキー飲み込んでから喋りなよ蒼龍ぅ。お行儀悪いよ?」
「んぐ……ゴメンゴメン。ここにいるメンバーって、全員お嫁さんだよね、提督の」
一瞬、執務室の中にピリッとした空気が流れた。確かに言われてみれば、全員左手の薬指に指輪をしている。唯一、金剛さんの薬指の指輪だけはデザインが違うが。皆ケッコンカッコカリを果たした所謂『嫁艦』が集まっている。
「確かに、そうですね」
「こんな機会も中々無いしさぁ、ちょっち聞いてみたいんだよねぇ」
「なにを?」
「ズバリ、提督のどこに惚れたのか!」
ぶふっ、と数人が紅茶を吹き出した。無理もない、突然自分の男のどこが好きかの暴露大会をしようというのだから。しかも、その相手が6人全員同じ男と言うんだから業が深いというか何というか……。
「面白そうデスね」
「こ、金剛さん!?」
「もしかしたらdarlingの新しい魅力が見つかるかも知れまセン。試しにやってみましょう!」
まさかの正妻からGOサインが
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