日常の一時
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し」
俺はそう言うと、ミザールの方を向く。
「所で、アレは放置で良かったのか?」
「あー…アレ?」
ミザールは苦笑しながら話し出す。
「確かに、副団長の仕事してるから、私とアスナは何度か嫌なことがあったからね…流石に護衛はやりすぎだと思うけど、ギルドの方針だからって…ね」
「参謀職が押し切ってくるから…」
アスナも同時にいい、沈んだ顔になる。
「まぁ、血盟騎士団レベルなら、護衛はまぁ…でも最近ちょっといろんな噂聞くしなぁ…」
俺は少し考え込む顔をして答える。さっきの護衛の件もそうだが、血盟騎士団長の方にも多少噂が流れてるのだ。その中に、HPが半分切らないと言うのがある。あくまで真偽の域が出ない噂だが、ゲームというのは立ち回り次第でHP管理は容易だ。
「まぁ、大したことじゃないから気にしなくてよし!早く行かないと日が暮れちゃうわ」
「そうだね」
アスナがそう言うと、ミザールも一緒に先に行く。その声に反応して、俺は思考を途切れさせてキリトと一緒に歩く。
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アスナの住む部屋は、目抜き通りから東に折れてすぐのところにある小型の、しかし美しい作りのメゾネットの三階だった。訪れるのは初めてだか、良いところを取ったくらいはわかる。アルゴ辺りが手配したのだろうか。
「良いところ取ってるなぁ…さすがアスナ」
「お……お邪魔します」
「お邪魔しまーす」
俺、キリト、ミザールの順でアスナ家のドアをくぐり、中身に驚く。
未だかつて、これほど整えられたプレイヤーホームは見たことも聞いたこともなかった。広いリビング兼ダイニングと、隣接したキッチンには明るい色の木製家具が設えられ、統一感のあるモスグリーンのクロス類で飾られている。恐らく全て《完全習得》スキル持ちのプレイヤーメイド品だろう。調達するのにもかなり苦労した筈だ。
「なぁ……これ、いくら掛かってるの……?」
俺達を代表して、キリトが即物的に質問する。
「んー、部屋と内装合わせると四千kくらい。着替えてくるからそのへん適当に座ってて」
サラリと答え、アスナはリビング奥のドアに消えていった。
「……四千万コル…確かにこの出来栄えなら妥当な値段では……あるな……どうやってコル調達したんだあの騎士副団長様は……」
日々最前線に籠もり続けてる俺やキリトは恐らくそれぐらい稼いでるはずだが、俺は特殊装備の調整や武具の調達に使ってしまい、貯まるどころか消えていく一方だ。……まぁ、装備上の問題、仕方ない事ではあるのだが。そんなことを思いながらジンを床に下ろすと、ジンはキリトと一緒にソファに沈み込んで転がった。SD状態のジンは、顔を緩ませて気持ち良さそうだった、ちょっと羨ましい。
「ね、ライト」
服の裾をつまみ、ミザールが俺を呼ぶ。
「どうし
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