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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第三十八話
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情でそう言い、甲板から見える景色に視線を移した。
その様子に、ニアタは表情は分からないが僅かに笑みを浮かべているであろう様子で言葉を出した。






「カノンノ…君はよほどその『イレギュラー』…衛司を気に入っているようだね。まるで…片思いの相手を待っている乙女のような顔をしているよ」


「え…!?そ、そんな顔してるかなぁ…私…」


ニアタのその言葉にカノンノは顔を真っ赤にして慌てたような様子でそう言った。


「おや…私は見て思った事を言ってみたのだが…もしや…」


「そ、それは……確かに衛司は優しくて…別段強いって訳じゃないけど頼りになって…格好いいって訳じゃないけど時たま見せる姿が凄く良くて……あれ…?」


「おやおや……」


あまり気付かれたくないのか否定する言葉を出そうとするも逆の言葉ばかり出て言った後に気付き、更に顔を真っ赤にさせるカノンノにニアタは表情があればクスクスと笑っているだろう様子の動きを見せる。



「――『イレギュラー』…乾衛司、か…。会えるのであれば、会ってみたいものだ」


いまだに真っ赤になって少し混乱し始めるカノンノを見ながら、ニアタはどこか楽しみを待つ様子でそう呟いた。



――――――――――――



「――オイ、サレっ!!」


「――っ…やれやれ、何だい?乱暴だねぇ」


――サレの拠点である研究所にて、アルヴィンはサレの胸ぐらを掴みあげていた。
サレを掴み上げるアルヴィンの目には、明らかな憤怒の色があった。


「――ふざけんな。『アレ』はなんだ…!?俺は…衛司は操るだけと聞いて連れてきたんだ!『あんな事』になると分かって俺は連れてきたんじゃねぇっ!」

「ふぅん…なんだ、衛司君の事か。ま、『あぁ』する事は言ってなかったから知らないのは当然だね。でも間違った事は言ってないよ?ちゃんと衛司君は僕の催眠にかかっていて、僕の命令には聞いてくれるんだから」


「テメェ…っ!!」


飄々とした様子で応えたサレにアルヴィンは怒りとともに胸ぐらを掴んだまま銃口をサレの額へと押し付ける。
だがサレは、銃口を押し付けられながらも不気味に笑みを浮かべる。


「なに、僕を撃つのかい?別に撃って殺してくれても構わないよ。人質も助かるし、催眠も解けるっていう一石二鳥だし。ただ…『今の状態』で衛司君が目を覚ましたら…きっと彼、精神と肉体が壊れちゃうよ?それでも良かったら、撃っちゃいなよ」


「…っ…この…外道がっ!」


「ありがとう、最高の誉め言葉だよ」



不気味な笑みを浮かべたままそう言っていくサレにアルヴィンは舌打ち混じりに乱暴にサレを離す。
離されたサレは胸元
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