マルコーさんは肩凝り、ヒロインは頑張ります、免許ないけど
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けど。
普通なら警察に通報、連れて行かれてもおかしくはないのよねと女は思った。
夕食の後、女が自分の背後に立ち、いきなり両肩に手を置いて、ぐっと押してきたのでマルコは驚いた。
疲れたという自分の言葉を聞いて、肩凝りですかと聞かれても意味がわからなかった。
「凝ってますよ、鉄板みたいに堅いです」
女はタオルを持って台所に消えるとしばらくして戻ってきた。
服を脱いでうつ伏せになってください、女の言葉に、えっ、えっという状態になったが、断る事ができずに言われるがままだった。
「自覚がないんですね、外国人は肩凝りって言葉も、それはどういう状態なのか感じで分からないって聞いたことありますから、肩凝りはね、辛いんですよ、私もですが」
辛いんですよと言われても自分の場合は歳だから普通ではないのだろうか。
シャツを脱いで枕に顔を埋めると女は背中にタオルをかぶせてきた、湯で濡らしたタオルは暖かい、まるで風呂に入っているような感じだ。
女の手がタオルの上から背中に触れると、体が震えたが、しばらくすると慣れてきたのかもしれない。
これはシン国の錬丹術と関係しているのか、以前、メイから腰や首筋を指で突かれて目や腰に激しい痛みを感じた事をマルコは思い出した。
痛かったら言ってくださいと言われて、ああと呟いたマルコだったが、何故か、声が出なかった、眠りかけていたのだ。。
先生、起きてください、風邪ひきますよ、小さな声だったが、目が覚めたマルコは自分が眠っていたことに驚いた、時計を見ると真夜中だ。
「なんだか、肩が、それに足も軽いな」
「よかった、足裏と脹ら脛も揉んでおきましたから」
施術師なのかと思いマルコは尋ねたが、返ってきたのは意外な返事だった。
「実はマッサージ、て○みんで免許をと思ったんですけど、ずっとバイト生活で、この歳になるまで、先生みたいにちゃんとした勤めというか、仕事はしていなかったんです」
水分を、たくさん取ってくださいと水入ったコップを手渡されて口をつけるとかすかな甘みがする、オレンジの匂いも、そういえば食べようと思っていたのに手をつけていなかったことを思い出した。
「先生、その」
何か言いにくそうに女が口ごもる口調で話しかけてきた。
「あたし、警察とかに行った方がいいんでしょうか」
日本という国の名前を聞いたことがないと言ったときの女の顔を思い出して、やはり悩んでいたのかと思いながらマルコは自分の考えを話したほうがいいかもしれないと考えた。
警察、軍の施設に行けば問題解決の糸口が見えるかもしれない、だが、不安も感じていた、女の話を聞いていると、こことは全く違う世界から来たという感じがするのだ。
「実は警察関係で色々と仕事をしている人、知り合
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