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「物憂げに映る未来をみたふたりは一緒に笑っていた…♪ 」
僕はいつも通り、大きな樹の上にギターを持って弾きながら静かに歌う。
あの後見事、ユウキ達がフロアボスを倒して石碑に名前を刻む事が出来たらしい。それは良かった。
良かったけど…。
「その手を離したのは誰ですか…僕でしょうか貴女でしょうか♪」
僕はユウキ達スリーピング・ナイツが解散した事をいつアスナに言うか迷っていた。…そしてスリーピング・ナイツは本当はどの様なギルドなのか。おそらく前者は直ぐに分かるだろう。だけど後者は…。
僕はその事を紛らわす様に歌う。今日の設定はまん丸お月さまだった。そんな中大きな樹に近づく一つの影。
「何故貴女は信じないのですか♪それとも信じられたいのですか♪」
「スノー…。」
僕は樹の下にいるアスナを歌いつつ笑いながら睨みつけた。アスナはまるで無表情で僕に縋る様な目で見てくる。
僕は笑いながら足をバタバタさせて。
「口を開かなければ分からない♪思ってるだけでは伝わらない♪」
「…。」
ちょうど歌っていた歌詞が今の状況にあった歌詞だった。
そうするとアスナは一回下を向いて俯くと、意を決したように…あの鋼鉄の城にいた時の様な凛々しい表情で僕に問い掛けた。
「スノー!ユウキとリアルで合わせて!」
「言うと思ったよ…。」
僕は歌い終わるとギターをストレージにしまいふわっと樹の下に舞い降りる。
「でもコンコン…ユウキはアスナに会いたくないかもしれないよ?
…その様子じゃコンコン何も事情を説明せずにスリーピング・ナイツを解散させたみたいだしね。」
「それは…。」
僕ははあ、とため息をついてアスナを見つめる。そして道化師の様に大げさに手をヒラヒラさせて思った事をそのままに喋る。
「いい?アスナがいくら会いたくてもあっちには何か会いたくない事情があるのかもしれない。
…それなのに会いに行くのかい?」
「私は…。」
そうしてまたアスナは俯いてしまったので僕はまた一つため息をついて断ろうとした。
「なら…」
「私は知りたいの…!」
「…!」
するとふるえながら僕を見るアスナがいた。それを見ておちゃらけた態度を無くす。
「私は知りたいの…!あんな楽しかったあの場所をなぜ無くしたのか!その理由を!
これは私の我が儘かも知れないけど!」
「我が儘だね。それはアスナの我が儘だ。」
僕はそれを聞いてバッサリと切り捨てる。するとアスナが絶望した顔で見てくるので。僕は頭を掻きながら。
「…だけど。気持ちはよく分かったよ。
…言うだけ言って見るよ。」
「…!」
「ただし。コンコンが『会いたくない。』って言ったら諦めて。
…いい?」
僕は真面目な顔でアスナを見ると
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