第四章
[8]前話 [2]次話
ネットから区目とその番組はおろかテレビ局そしてスポンサーに圧力がかけられた。区目はこのことに最初平気だったが。
スポンサーが若し番組のスポンサーを降りないなら商品を買わないだの観に行かないだの多くのクレームをつけられてだった。
実際にスポンサーを降りたところで言い出した。
「まずいかな」
「ですよね」
「ダイオキシンのことが言われてますよ」
「あと教科書とか慰安婦のことも」
「これまでの報道全部が」
「もうこれはです」
スタッフの一人がここで言った。
「番組の視聴率も暴落してますし」
「スポンサー激減してるからかな」
「はい、打ち切りです」
それしかないというのだ。
「区目さんが謝罪されて」
「俺様がかい」
「はい、そしてです」
そのうえでというのだ。
「逃げましょう」
「それしかないかな」
「今の状況では」
「仕方ないか」
区目は苦い顔で言った、そしてだった。
番組の打ち切りが決定され区目は最後に謝罪することになった、だが。
最終回前日に経済の話で日本の株価は下がりますねと笑顔でいい最終回のダイオキシンの報道について。
頬杖ついて謝罪を行った、この二つでだった。
ネットは騒然となった、殺意さえある書き込みが殺到した。
「何が株価下がるだ!」
「嬉しそうに言ってくれたな!」
「そこまで日本が悪くなるといいか!」
「本当にとんでもない奴だな!」
「しかも何だあの謝罪!」
「頬杖ついての謝罪とかあるか!」
「それで最終回で逃げるか!」
書き込みは続いた。
「逃がしてたまるか!」
「徹底的に謝罪させてやる!」
「これまで垂れ流した害毒の責任取らせろ!」
「テレビ局への圧力続けろ!」
「スポンサーにもだ!」
「絶対に逃がすな!」
「公の前に引きずり出せ!」
この言葉は実行に移され。
行動は続けられた、局のスポンサーはどんどん撤退し。
区目はあらためて謝罪の場に引き出されることになった、しかし。
その前にこれ以上はないまでに苦い顔で言った。
「何でなんだよ」
「この度の謝罪会見ですね」
「今からの」
「そうだよ、何で俺が謝らないといけないんだ」
実に忌々し気な口調で局の者達に言うのだった。
「一体」
「いや、それはです」
「この状況では仕方ないです」
「視聴者の怒りは収まらないですし」
「ネットは炎上したままですし」
「スポンサーもどんどん撤退していますから」
仕方ないというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ