暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルなのは〜優しき狂王〜
第十三話〜事務〜
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です。」

 ライは魔法のレベルは一般の魔道士と遜色のないものとなっていた。しかし魔道士としてはまだ駆け出しのため、身体にかかる負担を考慮しある程度のリミッターをかけることになっていた。この提案をしたのはなのはでライもすぐにこの提案を受け入れた。だが、ライはあくまで民間協力者のためリミッターの解除は個人の判断で解除出来るようになっている。このことに何人かは渋い顔をしていたがライの「無茶はしない」という言葉に渋々ながらも納得した。
 リインフォースがデバイスの確認事項を上げていき最後に尋ねた。

リイン「何か質問はありますか?」

ライ「例のシステムと“あれ”は…」

リイン「システムの方はあと調整だけです。でもあの子の方はまだ……」

 そう言うリインフォース達の視線の先に一機の待機状態のデバイスが浮かんでいた。



機動六課・隊舎内廊下


 自分のデバイスを受け取ったライは今日参加する午後の訓練まで時間が空いていた。最初は訓練に途中参加しようとしていたがほとんど休みを取っていないことをリインフォースとシャリオに言われたため参加できなかった。

ライ(さて、これからどうするか……ん?)

 ライがこれからどうするか考えながら歩いていると、廊下の向こうから書類の山を抱えたはやてが歩いてきていた。

ライ「はやて。」

はやて「ん?その声はライ?」

 書類のせいで前が見えていないはやては声でライを判断していた。

はやて「どないしたん?」

ライ「いや、大変そうだから手伝おうと思って。持つよ。」

 そう言うとはやてから書類の山を受け取る。

はやて「助かるわ、おおきに。」

ライ「それでどこに持っていくの?」

はやて「隊長室や。行こか。」

 そう言うと二人は歩き出す。廊下に二人の足音だけが響いていた。なんとなく気まずく感じたはやてはライに話しかける。静けさよりも少し騒がしい方が好きな彼女にとっては足音だけ響くのは耐え難いのであった。

はやて「ライは何してたん?」

ライ「訓練は午後からの参加だからこれから何するか考えていたときにはやてと会ったんだよ。」

はやて「ほうほう。タイミングバッチシやったわけや。」

ライ「ははっ、そうだね。」

 他愛の無い会話をしていると隊長室にいつの間にか到着していた。はやてが扉を開けると中に入る二人。入った瞬間ライはギョッとした。

ライ「……はやて。」

はやて「……言いたいことは分かるけど何?」

ライ「……」

 はやての質問には答えずライはただ“それ”を見ていた。はやては“それ”を疲れきった目で見ていた。二人が見ているのははやてのデスクの上に所狭しと積まれている書類、書類、書類、書類……と
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