第六章
[8]前話
「ですから」
「そういうことやねんな、わかったわ」
「あの、これからも」
「ああ、自分強いし指揮もええから」
先陣での突撃も後詰での粘りでもというのだ。
「これからもな」
「そうしていいですか」
「ええで、ただな」
「ただ、とは」
「これから自分師団長とか将軍への抜擢考えてるから」
有能故にだ、愛も仲間達も実力主義なのだ。だから能力がある者は出自や種族に関わらず登用しているのだ。
「それでな」
「これからはですか」
「その立場で頼むで」
「危険に飛び込むことも」
「将軍として考えてもらうで」
「では」
「そういうことでな」
愛はマチルダに微笑んでこのことを話した、そして彼女を地下世界統一戦で活用し実際にその中で将軍にも任じた。
マチルダは愛達が十星連合に加わると今度は十星連合軍で活躍した、だがその彼女の指揮と戦闘を見て十星連合主席元帥である中里雄一は愛にどうかという顔で言った。
「あの娘有能やけどな」
「それでもやな」
「ああして危険に自分から飛び込むのはな」
「その性格がやな」
「どうかってなるな」
「逆境大好きでその中に自分がおるとな」
愛は中里に話した。
「ゾクゾクするらしい」
「それでか」
「ああして戦うねん」
「成程な」
「ちなみに結婚したで」
愛は中里にマチルダのこのことも話した。
「それで旦那さんと家庭では幸せやけど」
「それはええな」
「何でも噂ではもう奴隷になってるらしい」
「奴隷?」
「奴隷妻らしいわ」
中里に家庭での彼女のことを話した。
「旦那さんにかしづいてな」
「奉仕してるんか」
「徹底的にそうしてるらしい」
「つまりあれやな」
中里はここまで聞いて言った。
「マゾやねんな」
「どうもな」
「そうした嗜好か」
「そやから戦の時もや」
「危険な場所に目をキラキラとさせて行くんか」
「そうみたいやで」
「そうした娘か、わかったわ」
中里は愛の話をここまで聞いて述べた、その述べた言葉はというと。
「ほなそうした娘ってことでな」
「用いてくか」
「そうするわ、人はこっちの世界でも色々やな」
中里はクールな顔だった、そしてその顔で将軍であるマチルダに指示を出した。危険な任務を言われた彼女は目を輝かせて彼の指示に敬礼で応えた。
逆境大好き 完
2020・3・22
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