第四章
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今度は官邸の会議室で話す、そこで愛は言った。
「マチルダちゃんやっぱり家訓でってな」
「言うてるか」
「そや、けどな」
玲にこう話した。
「どう見てもな」
「その家訓とはか」
「別の理由でな」
それでというのだ。
「ああしてるわ」
「危険な戦や任務に向かうことは」
「それが家訓っていうけど」
それはというのだ。
「ちゃうわ」
「ほんまに別のやな」
「目的でな」
「ああしてるんやな」
「そう確信したわ」
マチルダ、彼女と話してというのだ。
「ほんまにな」
「そうなんやな」
「それでな」
「それで?」
「ちょっと確かめてみるか」
愛は考える顔になって述べた。
「そうするか」
「確かめるって?」
「実際にな、またすぐに戦やし」
愛は今度は小雪に話した。
「その時にな」
「あの娘見てか」
「確かめるか」
「あの娘は戦になるとな」
「攻めるってなったら絶対に先陣申し出るやろ」
「真っ先に敵に突っ込むな」
「そう志願してくるから」
だからだというのだ。
「ここはな」
「絶対にやな」
「それでな」
「そこで確かめるか」
「マチルダちゃん見てな」
「よし、決まりじゃな」
それでとだ、碧も言った。
「では次の戦の時にじゃ」
「確かめるわ」
こう言って実際にだった。
愛は戦に出た。そこでだった。先陣の話をするとマチルダはここでも先陣を志願してそこに向かった。その時に。
愛はマチルダの顔を見た、先陣が認められた時の顔を。それで共にいる仲間達にそっとこう囁いた。
「私も先陣に行って」
「そしてやね」
「戦いながらな」
こう小雪に答えた。
「あの娘見るわ」
「そうするんやね」
「家訓は義務やろ」
「そうせなあかんっていうな」
「それやけど」
「あの娘は義務感がない」
「何か危険な場所に行きたくてしゃあない」
こう言うのだった。
「そうな」
「感じるからやね」
「それでな」
だからだというのだ。
「ここはな」
「先陣であの娘見てみるな」
「そうするわ、ほなな」
「本陣はわらわと思ってたが」
碧は愛の言葉を聞いて笑って言った。
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