第一章
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「先生、屋根の方はです」
「君がしてくれますか」
「そうさせて下さい」
その穏やかな目が印象的な顔で松陰に申し出た。
「是非」
「そうですか、では気をつけてです」
落ちない様にとだ、松陰は弟子を気遣って告げた。
「そうしてあたって下さい」
「それでは」
品川は松陰に応えて屋根の壁塗りをはじめた、松陰は彼に壁に塗る土を渡していた、そこで。
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