十一話 《英雄の力》
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
備をします』
僕の愛剣は黄金に輝く、英雄と呼ばれるべき相応しい人物が装備するものに変わった。
『《英雄の力》、準備が完了しました』
そうシステムアナウンスが言う。
何故か僕は、手に持っている剣が投げられる気がした。
丁度アクの頭に《グリーンアイズ》の大剣が振りかざされようとしたいた。
「アク!」
「アクちゃん!」
「「「「「アクさん!」」」」」
キリトやアスナ、風林火山のメンバーが叫ぶ。
アク自身も目をつぶっている。
僕は冷静に剣を構え、そして―――――
投げた(・・・)。
《グリーンアイズ》の大剣に向かって。
剣は青白く光り、見事的中。
不思議なことに、剣は空中を舞い、僕の元へと返ってくる。
アクも、キリト達も、多分軍の人達も、皆、目を見開いていると思う。
そりゃあ僕だって、いまだに信じられない。
こんなことができるなんて。
でも、今は感情に浸っている場合じゃない。
「キリト!時間を稼ぐ!今できる、最大限のことをしてくれ!
クライン!アクの救出を頼む!」
「あ、あぁ、分かった!ロア!十秒稼いでくれ!」
「あぁ!」
「俺らは、アクさんの救出をする!出来るだけこっちにあいつの標的を向けないでくれ!」
「分かった!出来るだけ、やってみる!」
皆が混乱している中、多分僕が一番冷静になっている。
近くに彼女が見守っていてくれていると思っているからだろうか。
分からないけど、どことなく安心している僕がいる。
深く息を吸って、浅くはく。
「よし……」
小さく呟く。それから、目一杯息を吸い込んで、グリーンアイズに向かって叫ぶ。
「さぁ、反撃の開始だ!」
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ