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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第二百八十三話 テストも終わってその八

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「家事はちゃんとしてくれていました」
「左様でしたね」
「仕事に遊びに忙しいですが」
 それでもだった。
「テーマパークとか水族館とか動物園にもです」
「連れて行ってもらっていましたか」
「はい」 
 僕の記憶にある限りではだ。
「そうしてもらっていて」
「親御さんとしてですね」
「努力していると思います」
「左様ですね」
「世の中おかしな親もいますからね」
 残念なことにだ。
「手抜きばかりしていて先生にお子さんは養子ですかと言われた親もいますし」
「つまり努力していなかった」
「親として」
「ですが止様は違いましたね」
「はい」
 このことは言い切っていい。
「まことに」
「左様でしたね」
「それで、ですか」
「止様をです」
「手本にしていけばいいですが」
「確かに癖のある方ですが」
「あの酒好きと女好きは凄いですからね」
 僕は親父のこのことを苦笑いで話した。
「破天荒で」
「左様ですね」
「あれは絶対に真似出来ないです」
 僕は親父の遊びについてこう答えた。
「流石に」
「止様の遊びは真似出来ないですし」
「することもですね」
「止様は楽しんでおられますね」
「遊びをですね」
「はい、ですが止様の遊び方は一歩間違えると溺れます」
 こう僕に話してくれた。
「そうした危ういものなので」
「そのことはですね」
「真似をされると」
 それはというのだ。
「危険です」
「左様ですね」
「はい、ですから」
「遊びのことはですね」
「私も手本にされて下さいとは言えないです」
「やっぱりそうですね」
「ですが医師としてこの場合は親御さんとしてのことで」
 遊び人としてでなくというのだ。
「ですから」
「親としての親父をですね」
「手本にされて下さい」
「それでは」
「はい、お願いします」
「それでは」
「努力は必ずです」
 小野さんは微笑んで僕にこうも話してくれた。
「実を結ぶものですから」
「それは絶対ですよね」
「学校の勉強もそうですね」
「はい、やっていきますと」 
 こちらもだ。
「その分だけです」
「成績が上がりますね」
「そうなりますね」
 言うなら教科書を覚えることだ、それこそ何回も読んで書いているとその分覚えていく。数学も数式を覚えるとだ。
 それで覚えるからだ、僕は小野さんに答えた。
「実際に」
「ですから」
「努力は、ですね」
「実を結ぶものなので」
「やっていくといいですね」
「そして幸せにもなれるので」
 努力が実を結んでというのだ。
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