第一幕その七
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ドロシーさん達は晩ご飯を食べてお風呂に入って」
「うん、このお城にはお風呂もあるよ」
お城の主である樵の言葉です。
「ちゃんとね」
「ええ、ブリキのお風呂がね」
「とても大きくてとても立派だよ」
「そのお風呂に入っていいのね」
「うん、皆ね」
お風呂を楽しめる人達はというのです。
「是非ね」
「じゃあそうさせてもらうわ」
「あの」
そのお話を聞いてでした、ジョージが樵に尋ねました。
「このお城は樵さんのお城ですね」
「うん、そうだよ」
「樵さんはお風呂に入る必要はないですね」
「僕はいつも身体は奇麗にしているけれどね」
「それは油を塗って磨いてですね」
「そうしてね」
身体をそうしてというのです。
「奇麗にしているよ」
「そうですよね」
「僕のお風呂はそれだよ」
「油を塗って磨いて」
神宝が言いました。
「それが石鹸やボディ―ソープで身体を洗うことですね」
「樵さんにとってはそうですね」
恵梨香も言います。
「つまりは」
「そう考えると樵さんはいつもとても清潔で」
カルロスは樵のピカピカの身体を見ています、実際に樵の身体はとても奇麗でしかもいい油のせいか香りまでします。
「毎日お風呂に入っていることと同じですね」
「けれどその樵さんのお城にお風呂があることは」
それがと言うナターシャです。
「考えてみれば不思議ですね」
「だって生身のお客さんもよく来てくれるじゃないか」
樵は五人に笑顔でお話しました。
「その人達の為にね」
「お風呂もですか」
「用意してくれているんですか」
「それで誰でも入られる様にしてくれているんですね」
「そうなんですね」
「それで私達もですか」
「そうだよ」
その通りだというのです。
「このお城はね」
「樵君はオズの国で一番心優しいからね」
かかしも笑顔でお話します。
「そうしたことも忘れていないんだ」
「流石ですね」
「その辺り樵さんですね」
「本当に素晴らしいです」
「流石樵さんです」
「そこまでの気遣いをされるなんて」
「お客さんには心から喜んでもらわないとね」
また言う樵でした。
「だから用意しているんだ」
「ちなみに僕はお風呂は入る必要がないけれどね」
かかしがここでまた言います。
「いつも中の藁を代えてもらって洗濯をしてもらってるよ」
「僕は頭を交換して身体に油を塗って服を洗濯してね」
ジャックはそうしているというのです。
「奇麗にしてもらっているよ」
「僕も油を塗って拭いてもらってね」
木挽きの馬もでした。
「奇麗にしてもらっているよ」
「そしてあたしもね」
つぎはぎ娘はといいますと。
「洗濯してもらってるわ」
「つぎはぎ娘はあれかな」
ジョ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ