暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と琵琶湖の鯰
第一幕その七
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「そう思うと滋賀県も面白いわね」
「歴史から見てもそうだね」
「時代劇の撮影に使われていたことは聞いていたわ」
 ポリネシアはこちらのお話をしました。
「けれどそんなこともあったのね」
「いや、歴史から見ても面白い県なんだね」 
 トートーの目はくるくると興味深そうに動いています。
「行くのがさらに楽しみになったよ」
「さて、皆で行ったら」
 どうかとです、ダブダブは言いました。
「どんな素敵な旅になるのかしら」
「僕もそう思うよ、安土にも佐和山にも彦根にも行きたいし」
 それにというのです。
「あと小谷城の跡も行きたいね」
「ああ、浅井長政さんだね」
「信長さんと争って敗れた」
「お市さんのご主人」
「あの人のお城にも」
「そうなんだ、それで都跡にも行って」 
 そしてというのです。
「学びたいね、そして琵琶湖もね」
「調べたいんだね」
「あの湖の生きもののことも」
「今回はそれが最大の目的の一つだし」
「それでだね」
「そうだよ、そして調べた生きものを水族館に持って行く」
 そうすることもお話するのでした。
「楽しみだよ」
「そうだよね」
「じゃあね」
「皆でね」
「あらゆることを楽しもう」
「そうしようね」
「さて、じゃあ出発の時までに」
 トミーは先生達に笑顔で応えました。
「準備をしないと駄目ですね」
「そうだね、ただね」
 先生はトミーに応えて言いました。
「日本の何処かに行く準備もね」
「慣れましたね」
「もう色々なところに行ってるからね」
 それでというのです。
「慣れてきたよ」
「そうなったんですね、先生も」
「これまで京都、奈良、和歌山、松山、北海道、沖縄、長野って行ってきたね」
「そう思うと色々行っていますね」
「イギリスにいた時も色々なところに行ったしね」
「月にも行きましたし」
「そうした経験があるから」
 だからだというのです。
「もう旅への出発の準備はね」
「慣れていますね」
「僕もそう思うよ、ただ」
 先生はここで皆を見回して言いました。
「僕はそう思っていてもだね」
「そうだよ、先生頼りないから」
「こと日常生活のことはからっきしだから」
「僕達が一緒にいるから」
「旅行の準備も任せてね」
「忘れもののない様にするから」
「宜しく頼むよ。僕はこのことは皆から言われるからね」
 とかく日常生活のことではというのです。
「全く駄目だって」
「僕から見てもそうですしね」
 トミーも言うことでした。
「先生は日常生活のことは」
「出来ていないんだね」
「かなり頼りないです」 
 そうだというのです。
「本当に」
「やっぱりそうなんだね」
「はい、ただ」
「ただ?」
「そこが先生の魅力でもあ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ