第三章
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「私達ずっと」
「そうね、難しい難しいばかりで」
「それで」
そうなっていてというのだ。
「表情も」
「難しいね」
「しかめっ面になってましたね」
「皆ね」
実際にというのだ。
「そうなっていたわね」
「チアリーダーは笑顔なのに」
応援して明るくさせるからだ。
「それなのに」
「そうでしたね」
「だからね」
それでとだ、凛子は穂香に話した。
「ここはね」
「皆笑顔でしてみることですね」
「そう、踊りは明るくするものだ」
腹出しも言ってきた。
「それでだよ」
「私達もですね」
「笑顔でやることですね」
「笑顔でやれば」
それでというのだ。
「あんた達は問題ないよ」
「そうですか、じゃあ」
「それでやってみます」
二人は腹出しの言葉に頷いた、するとだった。
腹出しは二人に笑顔でこう言った。
「わかってくれたらいい、ではわしはな」
「どうされるんですか?」
「一体」
「この団地の妖怪仲間で集まってな」
そうしてというのだ。
「飲むとしよう」
「ああ、お酒ですか」
「飲まれるんですか」
「そうしてくる、ではまた機会があればな」
会おうと言ってだった。
妖怪は二人の前から姿を消した、妖怪がいなくなった後でだった。穂香は凛子に対してこう言った。
「私達忘れていましたね」
「ええ、チアリーダーとして大切なことをね」
凛子も応えて言う。
「忘れていたわね」
「そうでしたね」
「チアリーダーは笑顔」
「それがないと駄目でしたね」
「どんな踊りも笑顔で行う」
「そうしたものなのに」
それがというのだ。
「すっかり忘れていて」
「難しい難しいばかりで」
「それじゃあですね」
「いい踊りが出来る筈ないですね」
「そうよね、じゃあこれからは」
「笑顔でね」
それと共にというのだ。
「やっていきましょう」
「それがいいですね」
「皆に言いましょう、このこと」
「先生にも」
二人でこう話してだった。
早速他の部員にも先生にも笑顔のことを話した、すると皆はっとなってそれで笑顔でする様になった。するとだった。
踊りは見違えた、熱心な練習の為既にかなりのレベルになっていたので。
笑顔が加わると完璧だった、練習でも決まり本番でやっても見事なものだった。それで穂香は凛子の家で彼女と一緒に本番で決まったことを喜んでの打ち上げて飲んでいる時に。
凛子はカルピスサワーを飲みつつ林檎サワーを飲む穂香に言った。
「難しい難しいでね」
「そればかりですと」
「大切なことを忘れるわね」
「そうですね」
「チアリーダーとしてね」
自分達のことでというのだ。
「笑顔をね」
「そうですよね」
「だから駄目だったのね」
「はい
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