第一章
[2]次話
コネで入って
小此木愛美はこの時大学に合格して暇だった、それでこんなことを言いだした。
「何もしないって暇だし」
「じゃあ何するの?」
「アルバイトしてね」
母の玲子にこう返した。
「それでね」
「暇を潰すの」
「遊んでもね」
「お金使うだけね」
「そうそう」
愛美は軽い調子で言う、長い黒髪をセットしてい面長ではっきりした目で鼻は高めで口元は艶やかだ。背は一六〇程で胸もある。
「それでね」
「まあね」
母も言う、少し歳を取っている感じだが髪型も顔立ちも背も娘に遺伝を受け継がせている感じだ、ただし胸はない。
「それはね」
「だからね」
「それでなのね」
「アルバイトしようかなってね」
「思ってるのね」
「どうかな」
「まあ遊ぶよりはね」
それよりはとだ、母は娘に答えた。
「いいわね」
「そうよね、じゃあアルバイトはじめるわね」
「それはいいけれど」
それでもとだ、母は娘に言った。
「何処でアルバイトするの?」
「あっ、考えてなかったわ」
娘の返事は母にとっては呆れたものだった。
「そのことは」
「そこまで考えなさい」
母は娘のその返事にムッとなって返した。
「何処で働くのかも」
「働くなら何処でもじゃないの」
「変なところで働いたら駄目でしょ」
「ブラック企業とか」
「まさか風俗とか言わないでしょうね」
「まさか、私十八になったけれど」
それでもというのだ。
「流石にね」
「風俗はなのね」
「風俗が悪い訳じゃないけれど」
「お母さんもよ、ただお客さん色々な人がいるから」
「危ない人もいるわね」
「他にもリスクが大きいから」
風俗はどうしてもというのだ。
「お母さんは賛成出来ないわ、お父さんもよ」
「私も風俗はないから」
「じゃあ何処で働くの?」
「それはね・・・・・・あっ」
ここでリビングでビールを飲んでいる姉の愛海が目に入った、見れば背は母や妹と同じ位で胸は妹位だ、顔立ちもよく似ているが髪の毛は茶色にして後ろで団子にしている。
その彼女を見てだ、妹は閃いた様にして言った。
「お姉ちゃんがいるお店で働かせてもらおう」
「?何言ったのあんた」
その愛海が言ってきた。
「一体」
「だからお姉ちゃんのお店でね」
「アルバイトしたいの」
「そう、大学入学決まってやることなくなったから」
「卒業まで?」
「卒業してからも出来たら」
それからもというのだ。
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