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おっちょこちょいのかよちゃん
69 空回りは続く
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るぜ!」
 大野が張り切った。
「大野くうん、頑張ってえ〜」
 冬田が応援した。大野がボールを投げる。ボールは1個目は的のど真ん中に命中した。2個目も同様、命中した。
「やったぜ!」
「大野くうん、凄いわあ〜」
 冬田は好きな男子のかっこいい姿が見れて嬉しかった。大野は10点満点の景品としておもちゃのピストルを貰った。
「長山、先行っていいぜ」
 杉山は長山に先を譲った。
「うん、やってみるよ」
「長山君、頑張って〜」
 藤木は反応した。笹山が長山を応援する。まさか笹山もやはり自分みたいな卑怯者なんかより大野や杉山、長山の方がいいのかもとまた思うのであった。
 長山がボールを投げる。3点の的に当たった。そして2回目。次は4点の的に当たった。合計7点。長山は缶ジュースを貰った。
「はは、残念だったよ」
「でも、7点で景品貰えたじゃねえか。なかなかやるよ」
「そうだよ。長山君もいい投げ方だったよ」
 とし子と大野が称賛する。
「うん、ありがとう」
 長山は貰った缶ジュースを小春にあげた。
「ありがとう、お兄ちゃん・・・」
「よし、次はオイラだブー!」
 ブー太郎が投げる。1回目は4点。2回目は5点と合計9点だった。景品としてスナック菓子の袋を貰った。
「藤木、次、お前、行けよ」
 杉山が促す。
「あ、いや、僕は・・・」
「藤木君、頑張って!」
「笹山さん・・・」
 笹山の言葉に藤木は奮起しようとする。
「うん、やるよ、絶対に10点取るよ!」
 藤木は張り切った。かよ子も藤木を応援したくなった。藤木はボールを投げる。
(笹山さーん!!)
 だが、力み過ぎてしまい、的から外れてしまった。
「あ・・・」
「藤木、落ち着いて!」
「うん・・・」
 藤木は二回目を投げた。2点の的に当たった。
「ああ〜・・・」
 まる子が落ち込んだ顔をした。笹山も心配そうにしていた。
「落ち込むなよ、俺が代わりに取ってやる」
「す、杉山君・・・!!」
 かよ子は杉山に釘付けになった。
「杉山君、頑張って・・・!」
 杉山がボールを投げる。杉山は10点満点だった。杉山は景品としてウサギのぬいぐるみを手にした。
「す、凄い、杉山君・・・!!」
「やるねえ〜」
(いいよなあ、杉山君は・・・)
 藤木は杉山を羨ましがった。
「藤木、お前に預けるよ。お前の手で笹山にあげろ」
「え?いいよ・・・」
「遠慮すんなって」
「う、うん・・・」
 杉山は藤木にぬいぐるみを渡した。
「はい、笹山さん、杉山君が獲ったんだけど、あげるよ・・・」
 藤木はそのぬいぐるみを笹山に渡す。
「うん、ありがとう、藤木君」
(笹山さん・・・)
 藤木は少し嬉しかったが、かよ子や杉山の情によってできた行為なので、どこか
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