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レーヴァティン
第百六十八話 美濃入りその十二

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「それではな」
「その様にですね」
「していこう、では引き続きだ」
「魔物それに獣退治をですね」
「続けていく」
 こう言って実際にだった。
 英雄は仲間達と共に美濃に尾張、三河、飛騨、そして信濃の南の魔物や獣達を倒していった。そうしてそういった国々の民を安らかにした。
 魔物や獣だけでなく山賊や海賊そして町や村のならず者達も成敗していった、英雄は町のやくざ者の首を自ら刎ねてから言った。
「こいつは生き返らせて石見の銀山に送れ」
「そうしてですね」
「働かせますね」
「徹底的にこき使え」
 そうしろと周りの者達に告げた。
「いいな」
「わかりました」
「ではすぐに縛って生き返らせて石見に送ります」
「そうして強制労働をさせます」
「その様にします」
「ならず者でも大罪を犯していないならまだいい」
 これも英雄の考えである。
「職を身に着けさせて世に戻してもな」
「いいですね」
「大した罪を犯していないなら」
「やくざ者でも」
「そうすればいい、だがこいつは何人か殺した」
 今自分が首を刎ねたやくざ者はというのである、英雄はその刎ねた首を汚いものを見る目で見つつ述べた。
「まさにな」
「だからですね」
「首を刎ねてそれから銀山に送る」
「そうしますね」
「これより」
「大罪を犯した者には容赦しない」 
 一切、そうした言葉だった。
「ではいいな」
「わかりました」
「それではですね」
「この者も送り」
「そしてですね」
「他の者達もですね」
「送れ、大罪を犯した奴等に情けは無用だ」
 こう言ってそうしてだった。
 英雄は他の大罪を犯した者達もまるで害虫を潰す様な感じで切り捨てていった。魔物や獣を倒すだけでなくそうした者達も倒し美濃や尾張の民を安らかにしていった。
 そしてそれが一段落してから英雄はあらためて言った。
「では松本城にだ」
「はい、軍勢をですね」
「集めて」
「そうしてですね」
「兵を進める」
 こう言ってだった。
 英雄は兵を松山城に集結させた、そうして次に向かうのだった。


第百六十八話   完


              2020・7・1
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