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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第二百八十三話 テストも終わってその一
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                第二百八十三話  テストも終わって
 何かをしていてもしなくてもテストは進んでいく、それで僕はこの日はテストを終わってからだった。
 八条荘に帰ってお昼ご飯を食べてだ、小野さんにこう言った。
「あと少しでテストも終わりです」
「調子はどうですか?」
「悪くないと思います」
 僕は小野さんに微笑んで答えた。
「自己採点ですが平均点もです」
「いいですか」
「追試はないです」
 あくまで自己採点によるものだけれどだ。
「有り難いことに」
「それは何よりですね」
「はい、そういえば僕追試は受けたことはないです」
「そうなのですね」
「それなりに勉強しているつもりですし」
「いいことですね、実はです」
 ここで小野さんは僕に笑ってこうしたことを話してくれた。
「私の知り合いの方に海軍経理学校に行った人がいますが」
「海軍のですか」
「ご存知でしょうか」
「あれですよね、帝国海軍の経理将校を育てる」
「その学校でして」
「物凄いレベルでしたね」
 その海軍経理学校はだ。
「もう東大より難しい」
「はい、もうそれはかなりのもので」
「出たら海軍の経理中将にまでなることも出来ましたね」
「成績次第で」
「そうした学校だったので」
 かつては将官になると宮廷に出入りすることも出来た、それだけのそうそうなることは出来なかった。
「ですから」
「入ることが物凄く難しかったですね」
「帝国大学よりも」
「その経理学校に入ってですか」
「卒業されましたが」
 それでもとだ、小野さんは僕にさらに話してくれた。
「しかしかなり追試を受けられたとか」
「そうだったんですか」
「入学も難しいですが」
「教育もですね」
「かなり難しくて」
 それでというのだ。
「追試も多かったとか」
「そうした学校だったんですね」
「はい、ですが卒業はです」
「出来ましたか」
「何とかだったとのことです」
「それで経理将校になったんですね」
「そうです、ですが敗戦で」
 あの第二次世界大戦のそれでだ。
「海軍が解体されましたね」
「それで折角経理士官になったのにですか」
「失業しまして暫くは実家で農業をされていましたが」
 それでもというのだ。
「警察予備隊が発足して」
「後の自衛隊ですね」
「そちらに入隊されてです」
「そこで生きられたんですね」
「そうなりました」
「海上自衛隊に入隊されたんですね」
「はい」
 まさにそこにというのだ。
「ただ、海軍と当時の海上自衛隊を比べますと」
「かなり違っていたんですね」
「そうだったと言っておられました」
「やっぱり違うところは違いますよね」
「そうだったとのことです」
「海上自衛隊は帝国海軍の流
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