第一章
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猫は見える
佐々木家には二匹の猫がいる、一匹はチャコといと茶色の虎毛顔が八割れで腹が白い雌猫で尻尾が途中で折れている。もう一匹はチャコの弟一緒に生まれた雄猫でチロという。白黒で顔が八割れになっていて腹や足が白い。佐々木家の長男で高校生の大樹黒髪を短くしていて一七四程の背で部活のサッカー部の練習で体型はすらりとしている彼が友人の家の猫が子供を産んで竿と親を募集していると聞いて丁度猫を飼いたかった一家で二匹引き取ったのだ。
二匹は姉弟だけあって仲がいい、だが。
その二匹を見てある日家の長女早苗まだ小学四年で茶色の髪の毛を餓えのところでちょん髷にしている大きな丸い目を持つ女の子が兄に言ってきた。
「お兄ちゃん、もうすぐお盆だよね」
「ああ、それがどうかしたんだ?」
「また法事するの?」
「お盆だからな」
それでとだ、兄は妹に答えた。
「うちでもな」
「やっぱりそうよね」
「親戚皆集まってな」
そうしてというのだ。
「宴会もするしな」
「それでお菓子も出るのね」
「西瓜もな」
こちらもというのだ。
「出るからな」
「そうよね、西瓜出るなら」
妹は兄に笑顔で話した。
「私も嬉しいし」
「お前西瓜好きだからな」
「お兄ちゃんもでしょ」
「ああ、あと陽太もだよな」
兄は妹に末っ子でまだ幼稚園児の彼茶色の髪の毛で頬っぺたがかなりある彼のことも話した。
「西瓜好きだな」
「三人共好きよね」
「ああ、それに宴会の時はビールも出るしな」
兄は酒の話もした。
「俺は叔父さんや叔母さんとの付き合いでな」
「ビール少し飲むわね」
「正直ビールはあまり好きじゃないんだよ」
兄は妹に今度は浮かない顔で話した。
「苦くてな」
「ビールって苦いの」
「ああ、苦くてな」
それでというのだ。
「あまり美味くないな」
「そうなの」
「だからビールよりもな」
「西瓜の方が楽しみよね」
「ああ、日本酒もな」
宴会の時に出るこの酒もというのだ。
「あまりな」
「好きじゃないの」
「どうもな、カルピスチューハイとかの方がな」
こうした酒の方がというのだ。
「好きだな」
「お兄ちゃん甘いもの好きだしね」
「だからビールとか日本酒はな」
「どうでもいいのね」
「そういうのより西瓜だな」
こちらだと話してそうしてだった。
大樹達はお盆を迎えた、親戚が集まっての法事はすぐに終わった。そうしてその夜に宴会をすることになって。
大樹は妹そして弟と共に親戚が集まっての場で刺身や天麩羅を食べてそれから西瓜を食べた、その時に。
大樹は西瓜を食べつつ陽太に言った。
「トイレ行けるな」
「行ける様になったよ」
陽太は幼い声で答えた。
「僕もね」
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