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オズのケーキ
第十二幕その五

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「実はね」
「そうだったんですね」
「オズマ姫より年上なのはわかってましたけれど」
「お酒飲める年齢でしたか」
「それでワインもですか」
「飲まれますか」
「そうよ、ただ飲むお酒は」
 そのお酒はといいますと。
「甘いお酒よ」
「ワインでもですね」
「そう、甘いお酒で」
 それでというのです。
「それが大好きでね」
「飲まれる時はですか」
「いつもそうしたお酒なの」
「そうでしたか」
「それと私は幾ら飲んでもね」
 そのお酒をというのです。
「酔い潰れないの」
「そうですか」
「そう、そしてね」
 それでというのです。
「飲む時はお姉様に注意されたりするの」
「飲み過ぎと」
「そうね」
 実際にというのです。
「そうなってるの」
「そうでしたか」
「だからあまり飲む時はないの」
「では普段は」
「ジュースや紅茶よ」
 こちらを飲むというのです。
「本当にね」
「そうでしたか」
「私も飲むけれど」
 ケーキも言ってきました。
「やっぱり甘いお酒がね」
「お好きですか」
「ワインにしても」
「甘いワインですか」
「それを飲んでいるわ」
「そうですか」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「楽しんでいるの」
「ではこのパーティーの時も」
「どうしようかしら」
「今はですか」
「あまりそうした気分ではないわ」
 そうだというのです。
「お酒を飲む様なね」
「そうなんですね」
「お酒を飲むよりも」
 それよりもというのです。
「お菓子や紅茶を飲んでお芝居にね」
「音楽ですね」
「そちらを楽しみたいから」
 だからだというのです。
「今はね」
「お酒よりもですね」
「そちらを楽しみたいわ」
「お酒は逃げないですし」
 女王も笑顔で言ってきました。
「それで、ですね」
「ええ、そのこともあって」
「今は、ですね」
「お酒は飲まないです」
「そうですね」
「それと」
「それと?」
「本当にケーキをです」
 それをというのです。
「期待しておいて下さい」
「最高のケーキですね」
「クッキーとケーキには自信があります」
 こちらにはというのです。
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