第十二幕その六
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「阪神だよ」
「沢山の名選手もいたしね」
「監督さんやコーチの人も多かったし」
「そのことも思うとね」
「そうしたサインも多いね」
「阪神の場合は」
「若しもだよ」
先生は少し真剣になってです、皆にお話しました。
「戦前の景浦将さんのサインを持っていたら本当に家宝ものだよ」
「確か戦前に活躍された人で」
トミーは先生にその景浦という人について応えました。
「戦死されてますね」
「二次大戦でね」
「巨人の沢村栄治さんと同じですね」
「あの戦争で戦死している野球選手も多いんだ」
「そうした時代ですね」
「中日の石丸進一さんは特攻隊として散華しているしね」
「そうした野球選手も多いですか」
トミーは先生のお話に悲しいお顔になりました。
「そうでしたか」
「そうだよ、日本の野球にもそうした歴史があるんだ」
「戦争もあった」
「甲子園球場も工場だった時があるしね」
「そうですか、何かそのことについても」
「色々調べると重要なことがわかってくるよ」
先生はトミーにお話しました。
「その頃の野球のことについてもね」
「イギリスも戦争の中でスポーツはどうだったか」
「深く辛い歴史があるね」
「そうですね、戦争は避けられない時もありますが」
「しなければいけない時もね」
「その時に苦しみがあることは忘れてはいけないですね」
二人でこうしたお話をしました、そしてです。
先生は皆に野球のお話をさらにしていきました、その人の契約成立のことを心からお祝いしながらです。
そして後日です、シリーズが行われている時にサラが来日してきました。サラはいつも通りお仕事でご主人と一緒に来ていますが。
サラはいつも通り先生のお家に来てこんなことを言いました。
「日本って本当とお相撲と野球が好きね」
「スポーツではだね」
「ええ、あと剣道と柔道もね」
「そうだね、ただ後の二つはね」
「角界や球界みたいなものはないから」
サラは先生に玄米茶を飲みつつお話します。
「だからね」
「テレビとかでああした放送はないね」
「あそこまでのものはね」
「どうしてもね」
「そうね、風物詩になる位ではないわね」
「うん、それでサラは大阪から来たね」
「そうよ」
サラは先生にすぐに答えました。
「新空港からね」
「そうなんだね」
「それで神戸でお仕事のお話してるけれど」
サラは先生にさらにお話します。
「いつも通り大阪見物楽しんでるわ」
「そちらもだね」
「それでこの時期の大阪は」
「野球、阪神で持ちきりだね」
「そうね、けれどね」
それでもというのです。
「野球に興味のない私でもね」
「観ていてだね」
「自然と活気と親しみやすさを受けるわ」
「僕は日本に来てね」
ここ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ