第99話
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ナは真剣な表情でディミトリを見つめた。
「……”大軍将”殿か。道理でどことなく見覚えのある槍捌きな訳だな。」
「その口ぶりだと、レーヴェはその”大軍将”とやらと手合わせをした事があるのか?」
静かな表情で呟いたレーヴェの話を聞いてある事に気づいたアイネスはレーヴェに訊ねた。
「ああ。プリネ皇女の活動範囲は基本的に帝都を中心としている為親衛隊副長の俺も当然帝都に滞在している事が多く、そのお陰で”空の覇者”を始めとした帝都に常駐しているメンフィル軍の”将軍”クラスの者達との手合わせの相手を務める機会を頻繁にもらえた。――――――フッ、彼らと手合わせをして”剣帝と呼ばれていた俺ですら井の中の蛙である事を何度も思い知らされたな。”」
「なあっ!?」
「えっと……その口ぶりですと、もしかして手合わせの結果はレーヴェさんにとっては厳しい結果だったんですか?」
レーヴェの話を聞いたデュバリィは驚きの声を上げ、リィンは苦笑しながらレーヴェに訊ねた。
「ああ。勝利できたのは”魔道軍将”だけで、他は”全敗”の上、その唯一勝利できた”魔道軍将”にしても何度も挑んでようやく”勝利”を掴めたようなものだという無様な結果だ。正直な話、”剣帝”の二つ名を返上したいと思ったのは一度や二度ではなかったな。」
「………………………」
「あのマスターが”いずれ自分を超える剣士になる”と期待している”剣帝”である貴方がそんな散々な結果になるなんて……」
「フフ、我らの予想を遥かに超えた相当な”化物”揃いのようだな、メンフィル軍の上層部達は。」
「アハハ……期待を裏切るようで申し訳ありませんが、あたしに関してはその人達の中には含めない方がいいですよ。」
静かな笑みを浮かべて語ったレーヴェの話を聞いたデュバリィは驚きのあまり口をパクパクさせ、エンネアは目を丸くし、アイネスは不敵な笑みを浮かべてツーヤを見つめ、見つめられたツーヤは冷や汗をかいて苦笑していた。
「そんな凄まじい方々の一人であられるセシリア将軍から直接教えを受ける事ができたお兄様達は本当に恵まれていたのですわね……」
「道理でリィンさん達も”化物”のような使い手揃いへと育った訳ですね。何せ担当教官自身が”化物”のような強さなのですから。」
「ハハ、メンフィルからすれば俺達なんて”化物”と呼ばれるような強さじゃないさ。」
驚きの表情を浮かべたセレーネと疲れた表情を浮かべたアルティナに視線を向けられたリィンは苦笑し
「今の話を聞いて僕達のメンフィル帝国に対する認識が”まだ甘かった事”を思い知りましたね……」
「ええ…………フフ、機会があれば私達も手合わせをしてみたいわね。」
驚
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