第99話
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明をし
「信仰心が篤いという事は、もしかしてローレンツ准将が婚約されている女性は何らかの宗教の熱心な信者か、シスターなのですか?」
「ええ。マリアンヌ嬢は”青の月女神リューシオン”を崇めている教会に務めているシスターです。ちなみに彼女の実家は貴族で、爵位は”男爵家”です。」
ローレンツの話を聞いてある事が気になったプリネの疑問にクロードが頷いて答えた。
「”リューシオン”………光属性に大きな恩恵を与える青き月を司り、清き存在を連想させる事から人間達の女性の多くからの信仰を集めている”光陣営”にして別名は”処女神”とも呼ばれている女神ですか。」
「フム…………確か君も”闇夜の眷属”の子孫との事だから……光陣営の神を信仰しているシスターが闇陣営に所属する君と婚約するなんて、それもまた興味深い事実じゃないか。」
「レジーニアさんの”主”であるリィンと比べれば大した事はないと思いますが………そもそも、メンフィルは光と闇、どちらの勢力でもありませんし、マリアンヌは種族や陣営等を気にするような狭量な女性ではありませんよ。」
クロードの説明を聞いたルシエルは静かな表情で自身が知る情報を口にし、興味ありげな表情を浮かべたレジーニアに視線を向けられたローレンツは苦笑しながら答えた。
「ハハ……俺もローレンツ先輩達の事は言えませんが、メンフィルは他国の上流階級の人達もそうですが、光と闇、どちらの勢力にとっても異色を放っている存在に見えるのでしょうね。」
「まあ、”貴族”が存在する国は”血統主義”が大概の上”光と闇、どちらの勢力に所属している事が当然の事実”のようなものだから、そんな国からすれば”実力主義”かつ光と闇の共存させているメンフィルは色々な意味でおかしく見えるだろうな。」
「そうね……私もフェル君のご両親に挨拶しに行った時も正直驚いたわよ?フェル君から予め”そういった心配は無用”である事は伝えられていたとはいえ、平民で、それも孤児院出身の私をメンフィル帝国でもトップクラスの地位の貴族の子息のフェル君の”正妻”になる事をあっさり受け入れた上、歓迎までしてくれたもの。」
「フッ、そもそも祖父上も平民からの叩き上げでその功績が認められて貴族の爵位を承った上、母上は元”傭兵”なのだから、我が家には”血”で人の価値を見極めるような心の狭い考えは誰も持っていないのさ。」
苦笑しながら答えたリィンの指摘にクロードと共に同意したドロテアの話を聞いたフェルディナントは静かな笑みを浮かべて答え
「うふふ、結局は身分だとか種族だとか”下らない事”を気にしている人達は”愚か”って証拠よね♪実際、メンフィルはその”身分”や”種族”を気にしていない事で発展しているんだから♪」
「レン……幾ら何でもその考え
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