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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第99話
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ら様々な種族が存在しているメンフィル帝国に所属している天使族は数が少ない為、天使族と接する機会なんて滅多にないからね。僕の見聞を広げる為にも話に加わらせてもらったのさ。」

「俺は二人みたいな大層な理由じゃないただの”興味本位”さ。俺も機会があれば天使族と話をして天使族の考えとかを知りたいと思っていたんだよ。」

「私の場合は新曲を思いつく切っ掛けになればと思ってよ。天使族にしか伝わっていない”聖歌”を私達なりにアレンジした歌もまたメンフィルの理想である”光と闇の共存”を示しているから、メンフィルだと人気が出そうでしょう?」

「なるほど……それにしても、エヴリーヌ殿まで二人の話し相手を務めているなんて意外ですね。エヴリーヌ殿はプリネ皇女殿下のようなエヴリーヌ殿自身と親しい関係にある人達以外の人達との交流は避けているように見えたのですが。」

フェルディナント達の話を聞いて納得したリィンは意外そうな表情を浮かべてエヴリーヌを見つめて訊ねた。

「レジーニアがしつこいから、仕方なくプリネ達と一緒に話に付き合っていただけ。それよりもレジーニアの主はリィンなんだから、後でエヴリーヌ達に迷惑をかけないようにしつけておいてよ。」

「す、すみません、レジーニアがエヴリーヌ殿にご迷惑をかけてしまって…………本来でしたらレジーニアの主であり、また灰獅子隊の軍団長である自分が二人の疑問に対して色々と答えるべきでしたのに、自分の代わりに二人に色々と教えて頂きありがとうございます、両殿下。」

自身の疑問に対して若干嫌そうな表情を浮かべて答えたエヴリーヌの答えと指摘を聞いて申し訳なさそうな表情で謝罪したリィンはプリネとレンに感謝の言葉を述べた。



「ふふ、気にしないでください。一人でも多くの天使族の方がメンフィルに興味を持ち、メンフィルの思想に理解して頂く事は皇家の者として歓迎ですので。」

「それも”天使”や”大天使”のような下位じゃなく、中位の”能天使”なんだからただでさえ天使族の人達は基本的に”魔族”と見ている闇夜の眷属(レン達)の話をまともに聞いてくれる事は滅多にないのに、天使としての位階は中位でそれも戦闘型の天使であるルシエルお姉さんがレン達の事を知りたいって言ってくれたのだから、それに応じるのがレン達皇族の役割よ♪」

「……それで二人とも両殿下から満足できる話を聞けたのか?」

「ああ。むしろもっと知りたい事が増えた事で、研究者としては本望な状況だね。」

「……わたくしは今まで魔族は決して相容れない存在だと思っていましたが……魔族の中にはわたくし達天使のように秩序と調和を重んじた上”魔族と一緒にされたくない”と思う者達も存在している事は理解できました。そしてその中にはわたくし達のような”光”に属する陣営と
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