暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga11-A勝敗の行方〜First victory〜
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そう言ってルミナが結界から出ようとしたけど「あたっ?」額と鼻を内壁にぶつけてフラリと後退、そんで蹲った。セラティナが「サンダルフォンだから、解除するまで出られないよ」って苦笑い。割と強くぶつかってたし、痛いだろうな〜。

「返せ・・・見るんじゃねぇ・・・」

ルミナの持つ目出し帽に手を伸ばす侵入者に、わたしとクラリスはリングバインドを発動。アイツを直立不動で拘束した。とりあえず素顔は判ったから、その写真データから前歴や身元を調査できる。そこから“T.C.”の尻尾を捕まえてやる。

「さてと。残る問題は、輝石なんだけど・・・」

「コイツを捕まえたからと言って、二度輝石がもう二度とT.C.に狙われなくなるってわけでもないし」

チラリと“輝石”とオバラトル氏を見る。オバラトル氏が魔術師相手でも戦り合えるほどの戦力なら、このまま帰ってもいいと思うけど・・・。

『私と輝石が、君らの悩みの種になっているようだね。輝石の力をどうにかしない限りまた別の盗人が来るというのなら、君らに預けるのが一番なんだと考えたんだ。輝石を残したまま、中身だけを持って行ってもらいたい』

“T.C.”の目的である“輝石”に宿る膨大な魔力だけ、わたし達が貰い受ければもう狙われない。そんなわたしが考えてた解決法を、オバラトル氏から提示してくれた。だから「ありがとうございます」って深々と頭を下げた。

「さてと、問題は・・・。こちらイリス。ルシルの調子はどう?」

『すまない。今目を覚ましたばかりだ』

“シャーリーン”に通信を繋げれば、展開したモニターにしょんぼり肩を落としてるルシルが出た。わたしは腕を組んで嘆息1回。そして「セインテスト一尉。本事件解決後、何らかの処分があることを覚悟してください」って部隊長としての態度と口調を以て告げた。

『了解です。フライハイト部隊長。ご迷惑をお掛けしました』

「んっ。じゃあ今すぐ出られる? 輝石の魔力を吸収してほしいんだけど」

『あ、ああ。やはりその結論か。了解した、すぐに出る』

「待ってる」

通信を切って、待つこと数秒。クララ先輩の転移スキルによって“シャーリーン”から飛ばされてきた「ルシル!」が合流。ルシルはわたし達を順繰りに見て、改めて「迷惑を掛けた。すまなかった」って頭を下げた。

「過去の記憶に引っ張られたとはいえ、連携を崩すような真似はペケ。次は気を付けてね」

「結果オーライ」

「クラリスの言った通り、ああしてT.C.を捕まえられたしね」

ルシルの謝罪に笑顔で応えてくセレス達。わたしもルシルの背中をバシバシ叩きながら「ま、次から頑張ってこ♪」そう笑顔を向けた。

「ありがとう。・・・緑色の髪にダークブルーの瞳。髪型や服装は違うが、オリジナ
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