暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga11-A勝敗の行方〜First victory〜
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たような感じって言えば解かってくれるかな」

わたしの問いに対して即答したセラティナにいろいろと聞きたいことはあるけど、アリスが何者なのか判った今は後回しにして、「反撃の起点は任せるから、好きに動いて!」って指示をしておく。

「了解! 対創世結界用の結界術式をスタンバイする!」

そう言ってセラティナは足元に楕円十字、その中央に十芒星っていう魔法陣を展開した。魔法陣から噴き上がる魔力はすさまじくて、創世結界用って言われてもおかしくない。ただ、もう少しで解除されるって言うのにわざわざ発動する意味は・・・。

『みんな、T.C.を釣るから攻撃の準備を!』

創世結界を長く維持したい侵入者を誘き出すためのハッタリ。セラティナのハッタリは、「ふざけんなぁ! 話が違うじゃねぇかよぉ!」侵入者の怒鳴り声がある地点から聞こえたことで、上手くいったことを示してた。

「何で結界王が魔術師化してんだよぉ!? 誰の差し金だぁ!?」

――ドラゴーン・デ・アルボル――

(さっきからうるっさいなぁ、アイツ。セラティナの魔術師化は予定になかったって言ってんの?)

侵入者の姿を視認。龍のように地面を進む樹木に立ったまま、こっちに向かって来てた。セラティナが魔術師になれることを知っている奴が敵の中に居る。もしくはセラティナが裏切ってる・・・なわけない。でも、だとすればそんな特級レベルの機密を知る人間なんて、一体どんな奴なのかってなる。

――アタケ・デ・ライス――

「俺様を始末したいのかぁ!? 命令違反で邪魔になったってかぁ!? やってみろやぁぁぁぁ!!」

もう勝手に怒鳴りまくる侵入者の周囲の地面が盛り上がって、複数の極太の根っこが蛇みたいに先端をもたげると、一斉に突っ込んできた。わたし達はデバイスを構えて迎撃態勢に入ったんだけど・・・。

――守護聖定(メタトロン)の聖域――

わたし達どころかオバラトル氏のような巨体をも収めるほどの円柱型の巨大な結界が展開された。直後、侵入者の乗る龍と蛇のような根っこが激突した。でもセラティナの結界はビクともしなかった。

「このメタトロンの聖域は、サンダルフォンの聖域と逆の効果を持ってるの!」

「ということは・・・」

「こっち側からあっち側への攻撃はフリー?」

「うわぁ。これまた反則級」

「でも、すごくいい」

セラティナから教わった結界の効果に戦慄しながらも、結界を包囲して体当たりを繰り返す木の龍と蛇に迎撃を開始。

「トロイメライ、行くよ!」

≪Jawohl≫

“T.C.”が魔術師の集団かもしれないって判った際、ディードに頼んでフライハイト邸のわたしの部屋から持ってきてもらった、アームドデバイスであり神器でもある“トロイメライ”。
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