過去との再会
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もう俺がどうこうできることはない。当たるのを信じるだけだ・・。
ぎゃりいいんと金属音が鳴り響き、クラディールの手から武器が弾き飛ばされる。よかった、命中した・・・・。
ほっ、と安心していると、横を一筋の閃光が抜き去って行く。クラディールは武器を弾かれて仰け反っているし、あの速度なら十分キリトのところまで間に合う。一応安心しつつも、俺もすぐに後を追う。
「アスナさん、そろそろストップ」
俺が追いついた頃には、もうクラディールのHPはほとんど削り取られていた。
「こいつの始末は俺がやっとくので、アスナさんはクロノの方行ってやって下さい」
「あ・・・お願い、レイト君」
そのまま殺しそうな勢いだったアスナさんを止めて、キリトの方へ送る。その後、念のため麻痺毒の短剣で刺して、KOBに連絡して引き取りに来てもらうことにする。
「で?大体の理由は分かるからいいけど、どうやって攻略組を二人も、それも無傷で殺したんだ?」
人が来るまで、若干時間あるし少し尋問まがいのことでも、と思ってしまったのが、いけなかったのだろう。この後、あんなことになるなんて。
クラディールは一度こっちの睨んできたものの、もう諦めたのか、意外と簡単に話してくれた。
「あー?ただ単に食事に麻痺入れただけだよ、結晶は馬鹿が事前に集めてくれてたからなぁ」
「食事に麻痺?料理スキル高けりゃ、できないこともないが・・・それとは別なやり口だろ?どこで聞いたんだ?」
やり方は色々あるだろう。それの対抗策も。だが、問題はそれをどこで知ったか。その点にある。またどっかのオレンジギルドとかだったら・・・。
「へへへ・・・、聞いて驚け、俺にこの手を教えてくれたのはなぁ、あの史上最悪のPKギルド、ラフィン・コフィンだぜ?」
なん・・・だと・・・・?
「と言っても、俺が入ったのは攻略組に潰されたあとだけどな。少数のやつらが生き残って、また始めたんだと・・・っと、どうした?」
今、コイツはなんて言った・・・・?
いまこいつはなんていった?
イマコイツハナンテイッタ?
なんで、なんで、なんでなんでなんで!
もう二度と聞かないと思っていたのに、どうして、なんで!?
脳裏に思い浮かぶはあの光景。あの瞬間。そして、あの彼女の笑み・・・・。
記憶の奥底に焼き付き、決して離れることのないトラウマが呼び戻され・・・
《だーめ、これはわたしの・・・やくめだよ・・・?レイ君がやっちゃいけない・・・》
あの言葉。
無意識に自分の意識の中で封印していたものが解かれていく。
悔恨、憎悪、絶望、消失、落胆・・・
それら負の感情が体を駆け巡り、蹂躙していく。
このままだと・・・・
「う・・・・・・・あああああああああああああああ
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