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キリトである必要なくね?〜UW編〜
第四話 青薔薇
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の娘は毎日弁当を持って来てくれていたのか?」

「そうだよ。アリスは才能があったから、シスター・アザリアのもとで神聖術を学んでいたんだ。それが午前中までだったから、そのあと出来立てのお弁当を持って来てくれてたんだよ」

「てことは、アリスは教会で勉強してたんだよな? じゃあ、今教会にいるセルカって娘は……」

「ああ、彼女はアリスの妹なんだ。アリスが央都に連れていかれた後、シスターはもう弟子を取らないって言ってたんだけど、村長が説得してね。一昨年セルカが教会に入ったんだ」

 今朝、セルカがユージオという単語に反応したのは、彼女がアリスの妹だったからのようだ。もしかすると、ユージオがあまり教会に顔を出さなくなったのも、セルカがいるからかもしれない。

「まぁでも、頑張ってるみたいだったぜ。昨日なんか、なかなか風呂に入らない子供たちに少し苦戦してたけど、めげずに相手してたからな」

「彼女は頑張り屋さんだからね。でも……セルカは少し頑張りすぎているような気がして……」

「そうなのか?」

「アリスはシスターに弟子入りした後も、別に住み込んではいなかったんだ。僕に弁当を届けた後、アリスは家の仕事の手伝いをしてた。でもセルカは、勉強時間が足りないからって、家を出たんだ。まだ十二歳なのに」

「なるほど、それは少し気掛かりだな」

「だからカガト、彼女にあまり迷惑かけないようにね」

「了解。帰ったらセルカの手伝いでもするよ」

 俺の返答に満足そうに頷くと、ユージオは立ち上がった。

「それじゃあ、満腹になったことだし。そろそろ続きをしないと」

「期待していいぜ。午後からは俺も手伝うからな」

「それは頼もしいね。昨日、教えたことまだ覚えてるかい?」

「ああ、もちろん。さっさと終わらせよう」

 そのあと森の中に、規則的な音が鳴り響いた。





「なぁ、なんでこれだけ布に覆われているんだ?」

 それは物置小屋に無造作に放り出されていた。
 長さは一メートル二十センチほどだろうか、細長い革製の袋だ。

「ああ、それか。開けてみればわかるよ」

 悪戯っぽい笑みを浮かべるユージオが少し気になるが、無視してその袋を持ち上げようとして驚いた。尋常ではないほど、この革包みは重かったのだ。
 非難めいた視線を笑っているユージオに送る。

「ごめんごめん。カガトがどんな反応するのか見たくてさ」

「ったく。罰として持ち上げるの手伝えよ」

「わかったよ」

 「せーの」と二人で息を合わせることで、やっとこさこの細長い何かを立たせることに成功した。

「開けていいか?」

「でも、気を付けてよ。足に落としたらかすり傷じゃすまないぞ」

 ユージ
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