暁 〜小説投稿サイト〜
『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
なんにせよあたしは 旧友から託される
[6/8]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
か!!」
あれだけ粋な事言っていた宮本だが今は情けない表情をし、先生に助けを求めていた。
だが、どうしようもない。
「魔力炉の小型化は未だ開発中だ。少なく見積もってもあと3年の月日が必要になる。」
「じゃあ葵に3年待てって言うんですか!?」
「キミがいきなりあげると言わなければ良かっただろう。」
「だってぇ!!!」
まぁ…かっこつけたかったんだろうな。
「い、いいよ宮本。なんならフツーに手伝ってくれれば問題ないし…。」
「あの…。」
その時だった。
振り向けばそこには控えめに手を挙げた香子が。
「おや、どうしたのかね?」
「その問題…私になら解決できるかもしれません…。」
「え…?」
宮本の顔に希望の2文字が刻まれた。
パアァと笑顔になり、彼は無我夢中で紫式部の手を握る。
「マ…マジすか!?」
「はい…おそらくなのですが…。」
?
それから翌日。
場所は移り図書館。
「うん。問題なく動いている。各部異常もない。完璧だ。」
図書館を片付けているのはあたしや香子、ましてや宮本でもない。
なんの問題もなく駆動している、6機のメイド型ゴーレムだ。
「しかし驚いたよ。まさかゴーレムを"式神"として扱うなんてね。」
式神。
陰陽道などで使われる使役神のこと。
陰陽師と言えば安倍晴明。そんな晴明から陰陽術を教わっていた香子はそれを応用し、メイド型ゴーレムを式神ととらえ、使役することにしたのだ。
「活動範囲はこの図書館内に限られますが、これなら本来の性能を発揮出来るはずです。」
倒れた本棚を直し、ほこりのたまった図書館をみるみるうちに綺麗にしていく。
テキパキと掃除や修復作業を進めていくメイド型ゴーレムは見ての通り完璧に動いていた。
「ふむ…東洋の魔術とのハイブリットゴーレム…ならば式神ゴーレムと名付けよう。」
「なるほど…!」
人差し指をぴんと上げ、アヴィケブロンはそのメイド型ゴーレムに新たな名前を付けた。
「良かったな葵!」
「それはこっちのセリフ。良かったね宮本。大恥かかなくてさ。」
気前よくくれたゴーレムはこうして無事駆動。
これから彼女達(?)はこの図書館の一員として働いてくれるだろう。
そして
「ほんと…ありがとな。」
「いいってことよ。」
こいつには、本当に感謝しなきゃならない。
「じゃあその式神ゴーレムはありがたく使わせてもらうよ。後で返せって言っても…返さないからな!」
「かまわねぇよ。」
そうして宮本はフッと笑い、踵を返す。
「帰んの?」
「ああ。きっと誰かが先生のゴーレムを待ってる。いち早く商品化して…1秒でも早く届けてやりたいのさ。」
それじゃ動作確認も
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ